診療報酬の改正。明細書の発行

今日の夜は医師会館に出かけた。4月からの診療報酬の改正(改悪?)の説明会があった。先週の火曜日に行く予定であったが、連休明けで忙しく、間に合わなかった。2年に1度、診療報酬の改正がある。あさって(4月1日から)、診療報酬が変更になる。
再診料の引き下げ(2点=20円)など、こまごました改定もあるが、大きなポイントは2つである。1つは診療明細書の発行義務、もう1つはジェネリック医薬品の使用の推進である。以前のブログでも紹介したが(昨年の3月のブログ参照)、私はジェネリック医薬品の使用に抵抗はない。もし、同じ効能ならば、患者さんの負担が少ない方がいい。アレグラなどの抗アレルギー剤に、ジェネリックがないのが残念である。大手の先発メーカー自体も、ジェネリック薬品の販売を始めているのが現状である。
問題は明細書の発行である。明細書の発行は「療養担当規則」であり、これは無条件に厳守しなければならない。明細書は領収書とは異なり、レントゲン検査や血液検査、インフルエンザの簡易検査など、診療内容を記載したものである。つまり、領収書の他に、この明細書も発行することになる。我々のような診療所は、7月からの義務化ではあるが、手間は同じなので、4月1日から発行する予定である。但し、発行しなくてもいい場合が2つある。
1) 患者さんから明細書は不要と申し出がある場合。
2) 患者さんの自己負担が発生しない場合(乳児医療証や子供医療証がある場合)。
2については、領収書も明細書も発行しなくてもよい。患者さんの待ち時間が長くなることはないので、一安心である。1については、当院ではレントゲンも、CTも超音波(あるにはあるが、手技が未熟で保険請求はしていない)などもなく、薬だけの診療である(自慢することではない!)。不要な明細書を、ゴミ箱にでも破棄されると、個人情報保護法に抵触する。「明細書が不要な方」は受け付けに申し出ていただけると嬉しい。
ついでに、今回は「地域医療貢献加算」の3点というのもあった。詳しいことは「たかやま小児科のブログ」に譲りたい。ここで、高山先生の出だしの一文を抜粋。「地域医療に貢献している診療所ではその下げた分を『地域医療貢献加算』で補い、勤務医の負担も軽減できますと厚労省は言います。その加算が出来る要件は、24時間365日患者さんからの問い合わせに応じることです。申し訳ありませんが、私には出来ませんし、勤務医の負担軽減には決してつながらないと思います。」私はよく理解できます。私は「地域医療貢献加算」を取るつもりはありません。自宅開業の私でさえ無理。トイレや風呂に電話を持ち込むのは嫌ですね。また、今回は「外来管理加算」が、事実上の復活。
診療報酬の改正のたびに、温泉地の古いホテルを思い出す。建て増し、改装を繰り返して、ホテルの中は迷路に。大浴場に行ったら、帰る道が分からない。これが行き当たりばったりで改悪してきた保険システムの現状である。火事になったら、非常口が分からず、全員焼死ですね。

機関車トーマス

今週の待ち時間は少ないはず。テーマは予防接種です。診療時間内はいつでもOKということで。
機関車トーマスの本は人気がありますね。この人気は息が長い。当院の待合室にもこの19年間、トーマスの本を必ず置いています。
またまた、古い話で申し訳ありません。20年前、東京に出てきて開業準備に追われていました。現在、大きな薬の卸問屋(総合商社とも言いますが)はメディセオホールディング、スズケン、アルフレッサ、東邦薬品の4つです。その1つの担当者にSさんがいました。同年齢ということもあって、親身になって相談にのってくれるだけでなく、「小児科だけの標榜での開業。先生の方針は間違っていません。絶対に成功しますよ」と何度も励ましてくれました。私も家内も、開業の隠れた功労者はSさんであると思っています。
開業して数ヶ月で、彼は本社勤務となりました。体調の問題でとの説明でした。開業1周年の7月1日に、Sさんが尋ねてきてくれました。「成功しましたね。私は確信していました」という言葉と、20冊の赤い本をお祝いに持ってきてくれました。その本が機関車トーマスシリーズ。私は全く知らなかったので尋ねたところ、「子供の大人気のシリーズです。きっと患者さんが喜んでくれますよ」と話してくれました。
4年ほど前、Sさんと仕事で久しぶりに会うことに。西永福で待ち合わせたのですが、「今日の夕方、会社の会長が亡くなったので、葬儀の準備に」と話して、そのまま彼は駅にUターン。これが彼との最後の会話になりました。2年前、他界したとの一報が。家内は「Sさんの恩に、報いる機会がなくなったね」と。
機関車トーマスの本を見るたびに、彼を思い出します。「立ち上げの時に、協力してくれた仲間」は、生涯忘れることはできませんね。

予防接種週間。日曜診療について。

明日(28日、日曜日)は午後3時30分から4時30分の1時間診療します。お困りの方はどうぞ。
来週も予防接種がテーマですね。診療時間内はいつでもOKということで。年長さん、新中学1年生、新高校3年生の方に、今月中にMRワクチンの接種表が送られてきます(既に届いている所もあり)。4月1日から接種開始となります。4月1日から10日までを、「三宅小児科の予防接種週間」とさせていただきます。この機会に、ぜひワクチン接種を。なにせ、東京のMRワクチンの?期、?期、?期の接種率は、全国的にも最低レベル。4月に接種しないと、すぐに忘れてしまうのが人の常。思い立ったら吉日!早めに接種しましょう。
日本脳炎ワクチン、プレベナー、サーバリックスの接種も、順調に進んでいます。4月はポリオもありますので、乳児の方はその点を考慮して下さい。当院では23区、調布市、狛江市の方については予防接種が可能です(公費負担の問診表を使うことができる)。
とっくに忘れ去られた感じの新型インフルエンザワクチン。GSKから輸入予定であった7400万回分のワクチンうち、2368万回分(約3割)の解約に成功との記事。これによって、257億円の経費を削減できたとのこと。裏を返せば、700億分のワクチンは購入するということ。使用期限は年内なので、途方もない在庫管理。温度を4度に10カ月も保ち、生物製剤として産業廃棄。単純に考えて、少なくとも1000億近くの無駄。輸入予定はGSKだけではなく、ノバルティスも絡む。1300億近い税金の無駄遣いと、環境破壊になる予定。関係者は新型インフルエンザの再度の流行を願っているでしょうね(冗談ですが)。輸入ワクチンは4000回分使用されただけとの記事。この4000回も「国立――病院」で強制的に接種という話でしょうね、きっと。

名刺

4月から新年度が始まる。進学にせよ就職にせよ、いろいろ身分の変化する時期である。仕事の上で、名刺は必要になる。4月は新しい名刺を作る季節である。私も5回ほどは名刺を更新した。とても少ない方だと思う。名刺を作る回数が少ないことは、出世していないか、転勤の少ないことを意味しているのだろう。
明日(3月26日)は私と家内にとっては、特別の日である。ちょうど20年前、静岡を離れて、見知らぬ東京に向かった。25日が次女の保育園の卒園式があり、私は式に出席した。3人の娘たちの入学式や卒業式は、保育園も含めると30回近くになるだろう。私が式に出席したのは、この1回だけである。その翌日に、車で東京に向かった。道に迷いながら、烏山の2DKの仮住まいにたどり着いた。駐車場がなかったため、荷物を降ろしてUターン、小田原の友人宅に車を預けて、小田急線で烏山に戻った。それから3ヶ月は完全に無職であった。バブルの最中、天文学的な借金と、3人の子供をかかえ、楽天的な私も、流石に不安に襲われた。
無職の3ヶ月、開業準備に追われて、忙しく動き回った。必要なものは名刺。でも、肩書きがない?ネットのない時代、千歳烏山の文房具店に名刺を依頼に出かけた。この時作った名刺は、失敗作であった。肩書きは「医師」にすべきであった。確か、「小児科学会認定医」「日本アレルギー学会認定医」「日本アレルギー学会評議員」などなど、くだらないタイトルの羅列。当時、認定医制度ができて1年ぐらいの時期。初代の認定医であった。
この名刺は半年でボツになった。「身分やタイトルの羅列は、実力のない証拠」であると思っている。今は「理事長」だけ。これでいいのである。
文房具店に名刺の下書きを持っていった時の、店員さんの反応には驚いた。怪訝そうな顔をして、「この名刺はどなたのですか?」と聞いてきたのだ。私の格好は、短パンにゲタ履き。まともな格好をしていなかった。今でも家内は、この話を持ち出して、「服を買いに行こう」と誘ってくる。私は散髪と服を買うのが大嫌い。面倒なのである。ユダヤには「人の評価が決まっている故郷ではどんな格好をしても良い。評価の決まっていない所では、身だしなみはきちっとしなくてはならない」というような格言があったと記憶している。これは正しい。礼儀である。最近では服を買う時には、家内だけでなく、娘たちまでついてくる。
名刺作成の失敗と、服装の失敗、この2つ失敗は教訓として、記憶に残っている。しかし、人生の生き様については、「格好をつけるなど論外」と信じている。これは間違ってはいないだろう。

プロトピック

数日前から「プロトピック」という軟膏が問題となっています。「アトピー治療薬:米国で子供46名ガン発症」という衝撃的(?)なタイトル。これは米食品医薬局(FDA)が発表したもので、2004年から2009年の5年間に、計46名がガンを発症し、4名が死亡したという報告。ここで問題となっているのは、アトピーの治療薬である免疫抑制剤の軟膏であるプロトピックとエリデル(日本では未承認)の2つ。プロトピックを養護するつもりはありませんが、このデータでは何とも言えない。適応外の2歳未満に使用していたり、長期に大量に使用した例もあるようです。また、何人に使って46名が発症したのか?が分からない。
プロトピックは日本で発見された薬です。1984年に藤沢薬品(現アステラス製薬)が、筑波山の土壌細菌から分離したタクロリムスという薬品。1995年頃(?)にプロトピック軟膏という商品名で、アトピーの治療薬として使われるようになりました。「ステロイドに代わる魔法の薬」というイメージで。現在でも「アトピー治療ガイドライン」には、プロトピックは入っています。
当院でもプロトピックはあります。但し、成人用しか置いていないので、処方するのは成人の顔のみ。大量に、毎日使うことはありません。小児用プロトピックは(小児科であるにもかかわらず)置いていません。小児用プロトピックは成人用より濃度が薄いのですが、長い目で見ると危険で、今回のような問題が必ず起こる(今回の報道が濡れ衣である可能性はありますが)と予想していたからです。「プロトピックがステロイドより安全」とは思っていません。薬は何でも同じですが、「使い方」次第。正しい診断と、適切な最低限の治療が原則ですね。

黄砂

昨日は夕方、3時間ほど診療したのですが、大変静かな診療となりました。小学校も後2日。春休みということもあって、病気の流行はありません。結局、季節性インフルエンザは1例もなく、新型も完全に姿を消してしまいました。今週は静かですね。テーマはアレルギーと予防接種でしょうか?今週も予防接種と健診はいつでもOKということで。今週の待ち時間は0から20分と予測しています。
プレベナー、サーバリックス、日本脳炎ワクチンなどの接種は順調に進んでいます。プレベナーは接種した当日に、38度以上の発熱が10名に1人ぐらいの割合で起こるようです。接種部位が赤く腫れたり、硬くなることも30%ぐらいに見られます。少しデータを取る必要がありそうです。新日本脳炎ワクチンは安全ですね。早めの接種をお薦めします。
昨日は強風の後、黄砂が飛びました。空が黄色く見えましたね。私は九州出身なので、小さい頃から黄砂はなじみが深い(?)3月20日を過ぎると、空が黄色くなった記憶があります。黄砂を見ると、「桜が咲く」と感じたものです。でも、当時に比べて、黄砂を見る機会は増えました。原因は中国の砂漠化にあると言われています。タクラマカン砂漠やゴビ砂漠の広がりによって、黄砂の飛ぶ量が増えたのが原因。砂漠の砂が、偏西風によって日本まで運ばれてくるのが黄砂。
黄砂の主な成分は炭酸カルシウムなどの石の成分ですが、中国の大気汚染の問題もあって、ダイオキシンなどの有害物質や、砂に付着したカビや細菌による、健康被害が問題になっています。偏西風が吹くと、花粉などもいっしょに飛んできます。
黄砂が飛ぶと「花粉症のような症状がでる」と訴える患者さんが増えてきました。風が強い日なので、スギ花粉が多く飛んでいるとも解釈できるのですが、原因はそれだけではないようです。現在、研究が進行中ですが、黄砂は単純に「砂漠の砂」ではなく、多くの有害物質や有害生物を含んでいるようで、原因が1つということではなさそう。
この1ヶ月は黄砂の季節です。花粉のために、窓は開けることができず、洗濯物も干せない。そこに黄砂が追い討ちをかける。気候は良いのに、何とも憂鬱な季節になりますね。黄砂が多く飛ぶ時には、長時間の外出は避けて下さい。マスクは有効のようです。

21日(日曜日)の診療について

21日と22日は連休となる。連休の中間である明日(21日)の3時から6時まで診療する予定。原則的には急患のみだが、発熱や嘔吐だけではなく、ハナがでて苦しいとか、咳き込むなどの症状の方もどうぞ。
昨日からは、民族の大移動なみの、車の混雑となった。幹線道路は渋滞に。転居や帰省、行楽といろいろ事情があるのだろう。東京からは子供の姿は少なくなった。明日の診療も、大混雑にはならないと期待(?)している。明日の天気予報は大荒れ。春の嵐になりそうなので、事故にはくれぐれも気をつけてほしい。
毎年の事ながら、転居される方も多い。病気や健診、予防接種を通じてではあるが、子育てをしている気持ちなので、別れは寂しいものだ。逆に数年を経て、「久しぶりです。戻ってきました」と挨拶に来られる方も多く、この季節は「再会の楽しみ」もある。人生は「出会いと別れ」の繰り返しである。このブログを通じて、繋がりを保てることは、大きな意味があるのかもしれない。
転居される方、進学や就職される方、多くの新しい旅立ちにエールを送りたい。

21日(日曜日)は午後3時から6時まで診療します。

今年の前半の最大の山場は、20日の土曜日である。連休の前でもあり、待ち時間が長くなると予想しているが、ご容赦願いたい。連休の真ん中の、21日(日曜日)は午後3時から6時まで、臨時に診療する予定。急患のみの対応となる。
来週には小学校も春休みとなり、病気の流行も一段落するだろう。桜の開花も近い。9月のシルバーウィークから始まった忙しさも、やっとゴールに到達。半年の長いマラソンも終わりとなる。桜の花が散る頃は、何だか気が抜けて、体調が狂うことが多い。緊張感が緩むのだが、自分の気持ちを、自分でコントロールすることは、なかなか難しい。
いくつかの、質問に答えなくてはならない。この1週間で3歳の花粉症の患者さんを、10名以上診察した。2歳代は稀である。戸外で目をかゆがるのが花粉症であり、鼻水がでただけでは、花粉症を疑う必要はない。花粉症の治療法として、減感作療法がある。スギのエキスを少量ずつ、皮下に注射していく。1年以上続ける方法だが、効果は乏しい。子供に1年以上続けることは、実際には無理である。また、スギ花粉をカプセルで飲ませるという方法もあるが、蕁麻疹や嘔吐などのアレルギー症状がでて、実際には行われていない。
前にも書いたが、日本脳炎ワクチンの公費期限は7歳半である。6歳の児童が2回接種して、1年後に追加の1回を接種することに。その場合に7歳半を越えるケースもある。日本脳炎の?期は9歳からである。追加の1回をパスして、9歳の?期で、追加を併用するという方法を薦めたい。日本脳炎ワクチンは、この4年間実質的に中止となっていた。接種期限の迫っている6歳、7歳の児童は、計3回の接種で良いと考えている。?期2回は、少しあせって接種してほしい。
昨夜はプレベナーの講演会があった。家内と二人で参加した。それにしても、ヒブとプレベナーの導入で、予防接種の予定が組みにくくなった。外国ではBCGは行われていないし、ポリオもDPTに組み込まれている(DPT-IPV)。生ワクチンであるBCGとポリオの2回については、次のワクチンまで4週間は空けなくてはならない。ワクチン接種の予定については、気楽に相談してほしい。ちなみに、春のポリオの日程は決まっている。ポリオを中心に予定を組むしかない?

芹(セリ)

10日の厚労省の発表で、昨年の麻疹患者数が741名で、やっと1000名を切ったとのこと。これは嬉しいですね。麻疹ワクチンを2度接種することになって、接種漏れがなくなったことが大きいのかも。でも、東京では年長で接種するMRワクチンの?期、中学1年の?期、高校3年の?期の接種率が、全国平均をはるかに下回っている現状があります。3月末が期限ですので、忘れずに(あわてて?)接種して下さい。
4月から新たに年長、中学1年生、高校3年生になる方には、今月末にMRワクチンの接種表が送られてきます。忘れないうちに、早めに接種しましょう。
「セリ、ナズナ、御形、ハコベラ、仏の座、スズナ、スズシロ、これぞ七草」と春の七草を覚えた記憶はありませんか。スズナとスズシロはカブやダイコンの葉です。御形(ごぎょう)はハハコグサのこと。セリ以外は東京でも見つけることができます。
セリは水の流れのある所に生えています。私が小学生の頃は、セリを摘むのが大好きで、川に出かけていました。祖母に「食べたい」とせがむと、軽くゆでて、細かく切ったセリと少量の塩をご飯に混ぜ、セリご飯を作ってくれました。香草の苦手な私も、春の味として楽しんでいました。結婚してからも、散歩がてら巴川(チビまるこちゃんによくでてくる川)のほとりで、セリを採って食べたことがあります。
七草粥というのは、野菜の少ない冬にビタミンを補給する、先人の知恵。私は春の七草に、郷愁を感じます。全く関係ない話ですが、芹洋子さんという歌手がいました。彼女が歌っていた「坊がつる賛歌」とい歌があります。「坊がつる」というのは、私のホームグラウンドの九州の九重連山にある高原です。この歌はもともと、広島大学の山岳部に伝わっていた歌です。三番の歌詞は「四面山なる坊がつる 夏はキャンプの火を囲み、夜空を仰ぐ山男 無我を悟るはこの時ぞ」でしたか?20年以上も前に、カラオケは卒業しましたが、昔カラオケでこの歌を、よく歌っていました。画面にでてくる九重の景色がなつかしくて。
何の話を書こうとしていたのか?話が飛び過ぎですね。すいません。

ピラカンサ

昨日(土曜日)も待ち時間が長くなって申し訳ありませんでした。「何か流行っているのですか?」という質問がありました。私は「今は花粉症が流行っていてね」と軽い冗談を。突然の花粉の襲来に、慌てて治療というのが、今年の特徴かもしれません。嘔吐下痢が少し残っていますが、新型インフルエンザも完全に消え、季節性インフルエンザも全く姿は見えません。そういう意味では、本当に静かな3月です。
今週は幼稚園の終業式、卒業式が続きます。いよいよ進級ですね。おめでとうございます。春休みに入ることもあって、今週は少し混むと思います。特に連休前の20日は混雑する予定です。病気の流行はないのですが、新学期に向けたアレルギー指導があります。お母さんの仕事の都合で、土曜日しか来院できない方もおられますので、ご容赦下さい。今月で期限の切れる予防接種もあり、今週も予防接種と健診は時間内はいつでもOKということで。
当院の大きなガラス窓(自転車を置く場所?)に、1本の木があります。ピラカンサですが、この木は私が植えたものではありません。もともと、ツツジを植えていたのですが、気象条件が合わなかったのか、すぐに枯れてしまいました。おそらく(20年前)に、ヒヨドリが食べたピラカンサの実が、糞として落下して偶然にあの場所から芽を出したようです。5月に白い花を咲かせ、冬に真っ赤な実をつけます。家内の診察室からは、実をついばみにくるヒヨドリのシルエットを見ることができます。最近、そのシルエットが見えないので、気になって外に出てみると、実が1つも残っていません。全て食べつくされていました。実のなくなったピラカンサを見ながら、またどこかでヒヨドリが糞をして、新しいピラカンサが育つのかと想像してしまいました。ヒヨドリが運んできたピラカンサがたくましく育ち、その実が食料の乏しい冬のヒヨドリを救い、そこからまた新しいピラカンサが育つ。人の営みも、同じような輪廻で動いているのかもしれませんね。

お知らせと質問に対する答え

木曜日に蘆花公園を目指して、散歩に。八幡山駅に着く前に、クシャミが出て、目がかゆくなりました。この2日のスギ花粉の飛び方はひどいですね。今年は楽と高をくくっていましたが、あわてて薬を内服。3月末までは治療しながら、室内でおとなしくですね。来週の土曜日が、今年の前半の最大の山場になります。今日も忙しいでしょう。年度代わりのため、アレルギー検査をして、診断書と指導書を書く作業が続いています。待ち時間が長くなりますが、ご容赦下さい。
以下、お知らせと質問に対する答えです。
1) ヒブワクチンはインフルエンザ菌による髄膜炎を予防することを目的とする。インフルエンザ菌による髄膜炎の軽症化は目的ではない。インフルエンザ菌による気管支炎、肺炎、クループ、副鼻腔炎、中耳炎を軽症化したり、ある程度予防できる可能性はあるかも?
2) プレベナーは肺炎球菌による重症感染(髄膜炎、敗血症)を予防することを目的とする。肺炎球菌による副鼻腔炎や中耳炎を予防する効果はあるかも?
3) サーバリックスの妊娠による中断について。1回目を接種して妊娠が判明した場合には、一旦中断して、出産後に2回目を接種。その5ヵ月後に追加を1回。2回目の接種後に妊娠が判明した場合には、出産後に1回接種する。
4) サーバリックスと(将来認可されるはずの)ガーダシルを文献的に比較してみると、抗体(HPV18)の上昇はサーバリックスの方が優れている。接種部位の腫れなどの副反応は、サーバリックスの方がやや多い。これは、サーバリックスに含まれているアジュバントの影響と考えられる。抗体上昇が最重要課題?
5) 3月21日と22日は連休となる。21日の午後3時から6時の3時間、診療する予定である。但し、急患に限るということで。

波長

季節的に転居される方が増えてきました。私も家内も、寂しさを感じています。新天地で、人間関係を一から作ることは大変な労力が必要になります。うまく気の合う仲間ができるといいですね。
(以下、暴論です)
「人間には波長がある」と思っている。仕事については、つまり戦闘服(白衣)を着ると、波長も何も気にならない。戦場に好き嫌いは必要ないのである。ところが、一旦、私生活になると、波長がとても気になる。家内は嫌がるかもしれないが、私と家内は波長が合う。議論をしていても、阿吽の呼吸で理解できる。知り合って31年になるが、本気で喧嘩をしたことはない(家内が我慢しているという噂はあるが)。
「友人が多い」とか、「親友がいる」などという幼稚な話は論外である。私は全く興味がない。長女の子育てにおいても、官舎に住んでいたにもかかわらず、ほとんど人とは交わらなかった。家族3人だけで生活。時間があれば、散歩して、近くの誰もいない広場で遊ぶ。次女が生まれても、生活は変わらず、4人だけで楽しく暮らしていた。子供が小さい頃はこれで良いのではないか?
そのような生活をしていたのは、私も家内も「一匹狼」的な性格で、無理をして人と迎合するタイプではないからであった。協調性がないということだが、波長が合わない人とは交わらないのである。私生活では「波長が合わなければ、無理をする必要はない」と思っている。引越しをしても、孤独を感じる必要はない。
次女が2歳半の時に、転換期がきた。23年前の6月、家の前の砂場に、見知らぬ子供が二人。我が家では「高山家登場」という事件であった。子供の年齢が同じというだけでなく、私も家内も高山夫妻と波長が合ってしまったのだ。それから2年間、どちらの家の子供かわからない生活が始まった。3人目も同じ年になり、保育園も同じ。どちらの家で風呂に入ったのか、どちらで食事をしたのか?2年後に高山家は、九州に戻ったが、それ以後も、夏休みは2家族で過ごすことが多かった。
ここで、何が言いたいのか?子供が小さい時は、家族だけの生活は幸せである。私は家族といる時が、幸せである。最近は家内と二人が最高である。子供はうるさい?人と接するにあたり、波長が合わない時には、無理をして付き合う必要はない。波長が合うかは偶然であり、チャンスがあれば幸運である。波長のある家族との出会いは、助け合うことができて、人生の楽しみは増える。
余談になるが、高山家は宮崎の高鍋に住んでいる。1年に1回ぐらいは会う。今でも文通をしているようなものだ。「三宅小児科のブログ」と「たかやま小児科のブログ」で。彼とは波長は合うのだが、私と違って真面目で、実に協調性がある。「なぜ波長が合うのか?」は不明であるが、私に協調性があるということはないので、ひょっとしたら彼に隠れた一面があるのかもしれない?

先生

「先生」。森昌子の歌題ではない(古いなあ)。「先生」と呼ばれる仕事はいくつかある。学校の先生、弁護士、薬剤師、会計士、そして、我々医者などの仕事である。この言葉の持つ意味は「相手(先生)に対する敬意」である。学校の先生をteacherというが、これは「教える人」という意味。それを何故「先生」と訳したのだろうか?
先生とは、そのまま「先に生まれた人」と、私は勝手に解釈していた。ただ、先に生まれただけではないかと。私が学生の頃は、まだ先生の威厳も権威もあった。体罰もあり、保護者が文句をつけることはなかったし、今のように生徒が先生に暴力を振るうこともなかった。先生の体罰はマスコミでたたかれ、生徒の暴力は未成年なので、許されているのが現状である。「学校の先生」への敬意も、先生の威厳と権威も低下している。そこに不登校、学級崩壊の原因がある(ガラにもなく、真面目なことを書く)。
私は小学校の頃から、先生とは衝突の連続であった。全く言うことをきかないので、「亀の甲より年の功」と何度も言われた。私は「馬鹿の考え休むに似たり」と受け流していた。「君(先生)が私のことを、どれくらい考えてくれたのか?」「自分のことは、自分が一番考えている。とやかく言われる筋合いではない」というのが、私の持論であった。しかし、この考えは誤っていたと思っている。「亀の甲より年の功」とは経験値の差を指していたのではないのか?
人生における経験の差は、なかなか埋めることができない。本を読んで多くの知識を得ても、実際に経験して、考え抜いた結論にはかなわない。それを伝えるのが教育であり、しつけである。先生や親は、子供にその役目を担っているのではないのか?その意味で、いわゆる「先生」の持つ意味は大きい。不登校や高校の中途退学の問題は、本当の意味での先生の不在が根本にある(当然のことながら、本人の問題や家庭の問題もあるのだが)。
自分のことは全く棚に上げて、勝手なことを書いてしまった。私は自分が先生と呼ばれることについては、「しっかり責任を持って仕事をしてほしい」という、患者さんの願いを込めた、励ましの言葉と解釈している。この解釈は間違ってはいないだろう。

腎臓超音波(エコー)検査

昨年の1月の始め、2日の休みをいただき小田原に行って、保健所での3、4ヶ月健診で、超音波(エコー)で腎臓健診を行っている現場を見学させていただきました。70名ぐらいに1人の割合で、腎臓に異常が見つかると聞いて、当院でも行うことを決定(昨年1月のブログ参照)。3月に中古の機械を購入して、6ヶ月健診の時にサービスとして導入しました。
今年の2月でちょうど1年。計154名の方に検査を行って、異常が見つかったのは1名でした。この検査で生まれつき腎臓がないとか、小さい(萎縮腎)、水腎症など、先天的な腎臓の病気を発見することができます。東京では大学病院などの大きな施設では、出産前や生後すぐにチェックすることもあって、6ヶ月健診の時には、既に異常が見つかっていたお子さんも、記憶では2名。結果的には70名に1人ぐらい発見される?
この超音波検査、虫垂炎や幽門狭窄、腸重積などにも役立ちました。でも、技術的には信頼できるレベルではないと判断していますので、保険請求はしていません(つまり無料)。完全に使いこなすのは、娘たちの世代になるのでしょう。でも、1例でも発見できたことは、大きな価値があります。手間も時間もかかりますが、導入して良かったと思っています。
話は変わりますが、今日まで予防接種週間でした。12月末から開始した子宮頸がんワクチン(サーバリックス)は、93名でのべ140回接種しました。また、2月25日から始まった小児肺炎球菌ワクチン(プレベナー)は32名の方に接種。プレベナーの副作用として、発熱(1名、疑い例ですが)と接種部位の発赤や硬結(数名)がありました。日本脳炎ワクチンの接種も順調です。3月で期限が切れるMRワクチン?期、?期、?期の方も、少しずつ増えています。今週も予防接種、健診は診療時間内はいつでもOKにしたいと思っています。。

日曜診療について

明日(7日、日曜日)は午後3時30分から4時30分まで、1時間診療します。お困りの方はどうぞ。
天気の良い日は、本格的に花粉が飛んできました。花粉の飛散量が最も多かったのは、1996年頃では?この15年ほどは、多少のアップダウンはあるものの、減少トレンドが続いています。その理由はスギの木の高齢化にあります。高齢のスギの木は、作る花粉の量が減ってきます。建築資材として期待されたスギは、昭和20年代から30年代に多く植林されました。当時植えられたスギは、現在50歳を越えています。私と同じぐらいの高齢(?)30歳代が花粉量のピーク。
外国産の安い木材、林業の人手不足、国民病と騒がれたスギ花粉症などの影響で、スギの植林事業はほとんど行われなくなりました。この花粉減少トレンドは続いていくと推測されます。花粉症の私も大歓迎ですが。でも、今から桜の散る4月初めまでは、集中的に花粉が飛ぶでしょうね。例年より短期間ですが、さすがに治療が必要かもしれません。私もいやいや本格的に治療開始です。

イクラとタラコ

季節性インフルエンザは1例も姿を見せていない。新型も週に数例となった。インフルエンザワクチンの話題も消失。外国産ワクチンはどうなったのだろうか?
待ち時間も少なく、予防接種には最適ではあるが、天気が安定しない。地震や津波など暗い話題も多い。卵の話題のついでに、イクラとタラコの話を少し。
イクラは生で食べる。魚の卵なので、食中毒菌は付着していない。イクラが原因と推測される食中毒は、数例ほど経験している。イクラはサケの卵をバラバラにして、醤油につけたもの。製造の過程で、病原性大腸菌に汚染されたと推測している。
最近、回転寿司などで、小さな子供にイクラを食べさせることが多くなったと感じている。イクラは3歳を過ぎてからでいいのでは?と個人的には思っている。意外なトラブルはアレルギーである。食物アレルギーの中で最も多い鶏卵アレルギーと、魚卵アレルギーとは無関係である。茶碗蒸しで蕁麻疹がでる子供でも、イクラは食べることができる。
イクラとタラコは血液検査で、アレルギーを証明することが可能である。イクラを食べて全身に蕁麻疹がでたとか、タラコスパゲティーを食べて、身体をかゆがったなど、時々経験すること。そのような症例は、血液検査でアレルギーを確認できる。但し、イクラを手づかみして、その手で顔を触って真っ赤になったが、食べても平気という場合は、アレルギーではない。シシャモの卵のアレルギーもある。
おもしろいことに、イクラやタラコのアレルギーは、子供にそれも北海道や東北地方の子供に多い。食文化の影響は大である。イクラがダメなら、タラコもダメという患者さんが多い。当然、共通する蛋白があるのだろう?と推測していた。ところが「イクラで蕁麻疹、タラコは平気」「タラコはダメで、イクラは大丈夫」という症例もある。検査すると、イクラのアレルギーは強く、タラコは陰性。その逆もあって、症状と一致するのである。この事実は大変興味深い。
話は飛ぶが、サシミはいつ頃から食べさせて良いのか?という質問を受ける。魚の刺身という意味では2歳ぐらいではないだろうか?生のイカやエビについては、4歳を過ぎてから?と思っている。この点については定説はなく、単純に私の勘である。秋でもないのに、食べ物の話が続いて申し訳ない。

液卵

昨日の最後に書いた生卵、少し説明が必要ですね。生卵の中には、サルモネラという食中毒菌が生息していることがあり、卵の殻はカンピロバクターに汚染されている可能性があります。私が小さい頃は、生卵は食べていました。ところが、1980年頃より輸入された(?)ヒヨコが原因で、体内で卵が作られるプロセスの途中で、サルモネラ菌が入り込むことになり、生卵は食べないように指導されています。
そうなると、ババロアやマヨネーズは危険になりますね。実際に、手作りマヨネーズで食中毒という患者さんを診察したことがあります。生の卵黄を使って作ったマヨネーズ。数日冷蔵庫に入れておいて食べたところ、食中毒に。どんどん菌は、繁殖していきます。
では、市販のマヨネーズはどうしているのでしょうか?キューピータマゴという会社には、液卵という商品があります。液体の生卵で、いろいろなお菓子やマヨネーズに使われます。この液卵は生卵を60度から65度で、3分半ぐらい処理しています。つまり、加熱処理した、液体の卵。これがババロアやマヨネーズの原料となります。市販のお菓子を安全に食べることができるのは、この液卵のおかげかもしれません。
私は卵かけご飯は食べません。食べたくなったらどうするか?私も家内も、温泉卵を使います。温泉卵も70度ぐらいでゆっくり加熱してありますので、殺菌は十分。また、あつあつのご飯に卵をかけてかき混ぜ、フタをして2分ぐらい放置。100度近いご飯で殺菌する方法もあるかも?でも、温泉卵かけご飯がお薦めかな?

鳥わさ

今日から1週間(3月1日から7日まで)、予防接種週間である。MR?期、?期、?期の期限が3月の末であり、忘れずに接種してほしいという意図。ちなみに当院の予防接種週間は、4月1日から10日の間である。
インフルエンザの流行もなく、静かな診療が続いている。今週も予防接種と健診が、主なテーマではないか?診療時間内はいつでもOKである。
ロタやノロ様の嘔吐下痢症の流行はあるが、その中に混じって食中毒の患者さんも多い。2月27日の朝日新聞の夕刊第1面に、「生肉の食中毒ご用心」との記事。「生肉を3ヶ月以内に食べた人は40%達し、若い世代ほど割合は高く、20代では53%に」との内容。経験的に私は納得できる。
生肉には100%食中毒菌がいると考えなくてはならない。これは大げさな表現ではなく、常識的な見解である。最近、子供にまで生肉を食べさせて、食中毒になるケースも多い。生肉には病原性大腸菌、カンピロバクター、サルモネラなどの食中毒菌が付着している。生で食べるなど言語道断である。
新聞には「ユッケ、鳥わさ、レバ刺し」が3大原因と書かれていた。「鳥わさ」って何だ?調べてみると、鳥のササミを10秒ぐらい熱湯に通して、氷水で冷やした後、スライスしてワサビ醤油で食べるもののようだ。揚げ足を取るつもりはなが、きっと鳥刺しの間違だろう。ササミを100度のお湯で10秒間煮沸すると、病原菌は生き残れない。ササミの表面にしか、菌は付いていないはず。「ユッケ、レバ刺し、鳥刺し」が、危険食品のベスト3である。
2年前、家内とある居酒屋に行った。カウンター席しかなく、目の前で料理を見ることになった。3キロ以上もある牛のレバーをまな板の上に。一部を切り取ってスライス。まな板の上は血だらけであった。そのまな板を、濡れたタオルで軽くふいて、生野菜を切り始めた。サラダ用の野菜である。私も家内も、出された生野菜には、箸をつけなかった。
辛口な話を書いてしまったが、内容は理解してほしい。生肉を食べることは、目隠しをして、道路の真ん中をフラフラ歩くのと同じである。いくらおいしい(?)からといって、「ユッケ、レバ刺し、鳥刺し」などの生肉を食べてはならない。我が子に薦めるなど、もってのほかと言うしかない。ついでに、生卵も。