ネット中毒

「韓国中部・公州(コンジュ)市の病院に、過度のインターネット利用により、突然逆上したり、引きこもりになったりしたインターネット中毒の人を治療する専門の診療科が設置された」との報道があった。2週間ぐらい前に、「ケータイ、ネット依存症」というタイトルで書いた。日本だけでなく、外国でもこの問題は深刻のようだ。
韓国では若年層の1割以上がネット中毒とのこと。日本はもっと多いかもしれない。韓国の「ネット中毒科」の名前には驚いた。日本では小児精神科が担当する分野だ。ネット中毒は「ネット依存により身体、精神、社会的な機能障害を負った状態」と定義するという。日本でも精神科医で「ネット中毒専門分野」が出来るのではないか?いや、既に必要に迫られる事態になってるのはないかと思っている。
ネット中毒の治療法は、当然の事ながら確立していない。報道では「治療として、集団で楽器をひいたり、せっけんを作ったりする作業を通して、対人関係改善の契機を作ると同時に、磁気をあてて脳を局所的に刺激して脳波の安定を図る。本来はうつ病に使われる治療法で、欧米ではすでに広く用いられているが、韓国では珍しく、効果が期待される」との記載が。本当に効果があるかは、臨床的なデータを集積するしかない。実際に「ネットや携帯の没収」「ネットの時間制限」を指導したが、全く効果がなかった。「本人の自覚を待つしかない」と私は結論付けたが、ネット中毒は麻薬中毒に通じるものがある。自覚だけでは、克服できない。本人は「悪い」と自覚しており、「それでも我慢ができない」のが中毒だ。
「ネット上で文章を送り合って会話するチャットを頻繁に行う女性にネット中毒者が多い欧米と異なり、高速大容量回線が整備されたIT先進国韓国では、ネットゲームに熱中する男性に中毒者が多い」という記載には驚いた。日本でもネットゲームに熱中する男児が多かったが、最近ではチャットで頻繁に通信する中高校生が増えているように思う。韓国でネット中毒発見に用いられている「K-尺度」を参照されたい。

今週の待ち時間

台風は熱帯低気圧となって、早めに東京を通過した。風は吹いているが、雨は上がった。病気の流行はなく、静かな診療が続いている。待ち時間は0から20分ぐらい。アトピーを中心としたアレルギーの診療が中心である。予防接種や健診がお薦め。
日本脳炎ワクチンの1回目で、当日に発熱があった場合に、2回目を接種すべきかという質問があった(当院で接種した方ではない)。新しい日本脳炎ワクチンで稀に発熱することがある。この方の場合は副反応の可能性はあると思う。2回目の接種で、同様の発熱を起こす可能性はある。
インフルエンザワクチンで1回目で発熱した場合には、その患者さんは「接種不適当者」となる。つまり、接種してはならない。しかし、日本脳炎ワクチンの場合には、接種不適当者にはならない。この質問の患者さんについては、副反応の可能性も否定はできないが、2回目を接種するという選択肢はある。日本脳炎ワクチンンによる発熱は一夜限りで、副反応としては重くはない。2回目も発熱があった場合には、追加の接種は主治医と相談すべきだ。
100%安全な(副反応の全くない)予防接種は存在しない。予防接種によるメリットと、副反応によるデメリットを天秤にかけるべきだ。「麻疹根絶」のように、世界規模でのメリットの考えもあり、ヒブや肺炎球菌ワクチンのような個人の髄膜炎を防ぐという個人規模でのメリットもある。いくら確率が低いと言っても、副反応を起こした個人にとっては100%の副反応である。注射を打つのは簡単で、乱暴な言い方をすれば誰にでもできる。しかし、ワクチンの持つ意味や意義、副反応を理解して接種することは難しいことだ。

DPT-IPV

春のポリオのシーズンはほぼ終了した。副作用の問題で承認されていない不活化ポリオ(IPV)を、有料で4回接種すべきか、現行の経口生ポリオ(OPV)にすべきか、何人かの方から意見を求められた。日本でもDPTとIPVの混合ワクチンの治験が進んでいたが、早くても来年の認可と推測されていた。4月に私の意見を書かせていただいた。
5月26日の厚労省の予防接種部会で、2012度中にDPT-IPVの承認申請が行われると発表された。当然の事ながら、OPVとDPT-IPVの移行期には、IPV単独ワクチンが必要になる。DPTの接種を済ませた方が、IPVを希望することを考慮しなくてはならない。IPV単独ワクチンは日本では作る予定はない。輸入に頼るしかない。IPV単独ワクチンを輸入することも決定されたようだ。
輸入のワクチンは野生ポリオを用いており、日本のDPT-IPVのポリオは弱毒のセービン株であり、輸入の方が副作用が強いのでは?という意見もある。しかし、不活化にしてしまえば、元のウイルスの毒性は問題にならないのではないか?それより、日本と外国では保存剤などの、ウイルス成分以外の差が問題になるのではないかと思っている。
(報道記事より)
厚生労働省は、5月26日に開催された、厚生科学審議会感染症分科会・予防接種部会で、現在国内4社で開発を進めている不活化ポリオワクチン(IPV)の薬事承認申請が、今年末頃から行われる見通しであることを明らかにした。できる限り迅速に承認審査を進めていくとし、早ければ2012年度中に、DPT-IPV(ジフテリア、百日せき、破傷風、不活化ポリオワクチンの4種の混合ワクチン)の接種が開始される予定。
 同省健康局結核感染症課長は、「経口生ワクチン(OPV)から、DPT-IPVへの移行を円滑に進めるため、単抗原のIPVが国内で使用できるように開発を進めるべきではないかと考えている」と説明、予防接種部会の了承が得られた。現在、単抗原のIPVの開発は行われていない。「DPT-IPVの導入時期に併せるため、開発力がある企業に打診し、できるだけ早く早期に導入できるよう、検討している」。
 単抗原のIPVが必要なのは、DPTの初回接種で最も多いのは生後4カ月、一方、OPVは生後6カ月と、2カ月の差があるため。DPT-IPV導入時期に、「DPT接種済み、OPV未接種」の小児が約20万人になると推計される。対応策として、厚労省は、(1)改めてDPT―IPVを接種、(2)OPVを接種、(3)単抗原のIPVを接種――の三つの選択肢があるとした。(1)ではDPTの接種回数が過剰になる、(2)ではワクチン関連麻痺(VAPP)のリスクがある、という理由から、(3)が選択された。

日曜診療について

明日、午後3時30分から4時30分まで診察致します。お困りの方はどうぞ。台風が近づいてきています。雨模様で明日の診療は必要ないかなと思っていたのですが、数人の保育園児を診察することになりそうですね。来院時には、足元にお気をつけください。
海水の注入中止の指示をだしたはずが、実際は注入。命令系統が機能していない。情報も公開されず、2ヶ月遅れで、小出しに情報が出てくる。公務員の勤務違反、原発の公開義務違反。緊急事態だからこそ、守られなくてはならない義務。農水省と厚労省の意見の対立。文部科学省と通産省の放射能の基準の違い。あまりにひど過ぎて、非難する気にもならない。日本のトップは機能していないのか?と思ってしまう。

梅雨入り

明日はいくつかの小学校で、運動会が予定されていましたが、延期になりそうですね。既に延期決定の学校もあるとか。日曜日も雨の予報で、延期しても日曜日も無理?台風2号の進路が気になるところ。日曜日も月曜日も、予報は雨。明日は静かな診療になりそうです。
今日、東海と関東で梅雨入りになりました。例年より2週間以上も早い。今年の梅雨は長いかもしれません。震災に放射能、それに長い梅雨では、生活に影響がでそうですね。
先日の氷食症、子供でも「氷好き」があります。子供の場合には貧血より、嗜好の問題(単に冷たい氷が好き)のケースが多いと思っています。心配ならば、血液検査をお薦めします。簡単ですから。
文部科学大臣が「学校での被曝を、1ミリシーベルト以下に」との発表。非難や署名(私も署名しましたが)などの世論に対応した形に。何はともあれ、一歩前進。但し、学校での被曝量での話。年間では10ミリシーベルト弱の基準と言われています。でも、年間20ミリシーベルト容認の半分以下。校庭での被曝線量を減少させることには大賛成。

新型インフルエンザワクチンの破棄

既に名前もなく、忘れ去られた感のある新型インフルエンザ。23日の参議院の決算委員会にて、細川厚生労働大臣が新型インフルエンザワクチンの購入と破棄の実態を明らかにした。
1)国産の新型ワクチンは5400万回接種分を買い取り、かかった費用が260億。1回接種分を481円で国が買い取ったことになる。
2)輸入の新型ワクチンは6700万回接種分を買い取り、かかった費用は853億。1回接種分を1137円で買い取ったことになる。
3)3月末までで、期限切れにて破棄されたワクチンは4800万回分であり、国産が3100万回分、輸入が1700万回分である。金額にして455億円分のワクチンが破棄されたことになる。
4)輸入ワクチンは全く使われなかったので、今後5000万回分のワクチンを破棄することになるだろう。およそ570億円分が破棄されることに。
5)この金額は、購入金額ベースでのデータであり、4度Cに保管した費用と、生物学的製剤として破棄する費用は含まれていない。
(コメント)
ワクチンは国民の安全を考えての製造、輸入であった。しかし、必要な時にはなく、流行が終わっての輸入となった。破棄されるワクチンの費用は、およそ1000億。プラス保管費用と、破棄費用で1100億はかかるのではないか?1000億以上の税金の使途については(以前から述べているが)、私は納得できない。さらに、1回のワクチンを国産ワクチンは481円、輸入ワクチンは1137円で買い取っている。そのワクチンを流通業者に加重平均価格として、906円で販売したという。国産を安く、輸入を2倍以上の価格で買い取り、医療機関には使われもしない輸入ワクチン分を上乗せして販売。あげくに、接種価格を国が決めるという設定。税金の無駄遣いと言われても仕方がない?国産ワクチンと輸入ワクチンの価格差はどこにあるのか?この税金の無駄遣いと破棄による環境破壊は、今後の教訓として覚えておかなくてはならないと思う。

氷食症

女性に多いのですが、「無性に氷が食べたくなって」「氷をいつも食べています。どうして?」という話を耳にします。経験的に貧血を疑っています。以前に、ひどい貧血のお母さんを、経口鉄剤で2か月ほど治療して貧血が改善した時に、「治療する前は、氷ばっかりかじっていたのに、貧血が良くなってからは、氷を食べたいと思わなくなった」と言われたことがあるからです。
ネットで氷、貧血で調べてみると、氷食症(ひょうしょくしょう)という病名(?)が出てきました。氷食症などは、授業でも、教科書でも見たことはない?勉強不足なのかもしれませんが。貧血の人が氷を何故食べたくなるのか?この理由が知りたくて調べましたが、納得できる説明にはたどり着きませんでした。
「貧血の人は口の中の温度が高い→冷たいものが欲しくなる→氷を食べたくなる」という説が有力のようです。では、貧血の人の口の中の温度が高い理由は?貧血があると心拍数が上がり、血流が多くなる。当然、口の温度も上がる?説得力がないなあ?
貧血の人で、「緑茶が食べたくなる」という訴えも。煎じるお茶の葉をバリバリ。緑茶葉には鉄分が多い?逆に、緑茶にはタンニンが多く含まれているため、鉄分の消化吸収を抑える作用があります。貧血の人は緑茶を飲み過ぎない、鉄剤を緑茶で飲んではいけないと指導します。
この場合には、「お茶の葉をバリバリ食べる→タンニンを多く摂取する→鉄の吸収が悪くなる→貧血になる」という説明の方が説得力がある?臨床をやっていると、思いがけない質問を受けます。貧血と氷、貧血と茶葉、因果関係は逆かも?氷食症という病名も面白いと思いませんか?

日本脳炎ワクチンの補足

日本脳炎ワクチンは生後6か月から7歳半(1期)、9歳から13歳未満(2期)が従来の接種対象であった。接種票は3歳と9歳で郵送されてくる。しかし、平成17年からの実質上の接種中止によって、日本脳炎ワクチンを接種できていない子供たちが蓄積された。その未接種者を救済するために、年齢制限を広げたというのが、前回のブログの内容である。「平成7年6月1日~平成19年4月1日生まれの方は、6カ月~20歳未満の間、いつでも日本脳炎の定期予防接種を受けることができることになりました。」がポイントである。
従来の日本脳炎の予防接種の、標準的な接種スケジュール を記載しておきたい。
◆ 1期接種(計3回)
3歳のときに2回(6~28日の間隔をおく)
その後おおむね1年の間隔をおいて(4歳のときに)1回
◆ 2期接種(1回)
9歳のときに1回
上記が、通常のスケジュールである。但し、生後6か月から、接種する権利があり、希望される方には、接種することができる。仕事で東南アジアで生活するために、3歳未満で希望される方もいる。3歳以上と、3歳未満では接種スケジュールは同じであるが、接種する量(注射する量)が違う。3歳以上は1回に0.5ml、3歳未満は0.25mlである。

日本脳炎ワクチンの接種年齢の変更

日本脳炎ワクチンは7歳半から9歳未満、13歳以上の方については接種はできませんでした。平成17年から平成21年5月までの間は、日本脳炎ワクチンの接種は、事実上中止となっていました。そのため、日本脳炎ワクチンを全く接種されていない方や、途中で中断されている方も多く、平成21年6月から、新しいワクチンで接種が進んでいるのが実情です。しかし、法律上では7歳半から9歳未満、13歳以上の方の接種が禁止されてたことが、救済の障害になっていました。
5月20日より法律が以下の如くに改正されました。
「平成7年6月1日~平成19年4月1日生まれの方は、6カ月~20歳未満の間、いつでも日本脳炎の定期予防接種を受けることができることになりました。」
1)対象年齢の方は、まず母子手帳を見て下さい。
2)日本脳炎ワクチンを接種しておらず、接種を希望される方は、最寄りの保健所、保健センターに電話をして、問診票の送付を受けて下さい。
3)途中で中断された方については、問診票を持ってきていただいた時に、どのように接種するかを相談させていただきます。

溶血性尿毒症症候群(HUS) 

新聞にも報道されていたが、動物衛生研究所の調査で、肉牛の9割近くに、腸管出血性大腸菌がいることが分かった。この結果は、私の予想をかなり超えた結果であった。肉牛の100%に病原性大腸菌は存在する。病原性大腸菌は侵入性大腸菌、毒素原性大腸菌など、大きく4つに分類されている。その中で最も重症で、命に係わるのが腸管出血性大腸菌である。
腸管出血性大腸菌と言えばO-157が有名だが、今回のユッケ騒ぎでO-111も有名になってしまった。その他、O-113、O-121、O-26などもベロ毒素を産生する(腸管出血性大腸菌になりうる)可能性がある。今回の調査で、294頭中252頭の肉牛の糞から、ベロ毒素の遺伝子が検出されたという。牛を解体する時には、肉の表面は糞に汚染されると考えなくてはならない。「生食用の肉は存在しない」という意見は正しい。
O-111で有名になった溶血性尿毒症症候群(HUS,hemolytic uremic syndrome)は、腸管出血性大腸菌から産生されるベロ毒素によっておこる。症状として初めは腹痛や血便である。およそ10%にHUSが合併して、腎不全や意識消失(脳症)をおこす。
私も経験したことがあるが、尿がワインレッドになる。尿を見て、血液ではないか?と思った。赤血球が毒素で壊されてヘモグロビンがでる。ヘモグロビンは腎臓から排泄されるため、尿がワインレッドになる。感染者の死亡率は5%以下なので、今回のユッケ騒動は、かなりの潜在感染者がいたと推測される。肉は「焼く、煮る、蒸す、揚げる」が基本であることを、今回の事件は教訓として残した。

授乳とアレルギー

今週も本当に静かでした。インフルエンザB型が3名、溶連菌やロタがパラパラというところ。来週もアトピーと予防接種が中心の診療になりそうです。
先日のアトピーのブログ。「最初の子が卵アレルギーの場合、2番目の子を妊娠したら、お母さんはいつから卵をやめるべきか?」という質問があった。お母さんが食べた卵は母乳に出る。授乳中は除去する意味はある。妊娠中の除去については、効果は確認されていない。私は8か月頃から止めるようにアドバイスしている。この時期になると、「いつ出産してもOK。授乳開始」になるからだ。
昨日の「子どもとメディア」での質問。「高校生のケータイ使用の実情はどれ?」
1) 授業中の使用6割。2)入浴中の使用5割。3)圏外だと不安5割。4)30分に1回の携帯チェック6割。という質問。正解はすべて○。

ケータイ、ネット依存症

私の携帯は、電話だけの機能しか使っていない。この手の機械は全くダメ。今までの固定電話が、移動しているだけの携帯である。それも、1週間に1度ぐらいしか鳴らない携帯である。ネットもほとんど使えない。辞書代わりのようなもの。ツイッターなどが、どのよう行われているかも、全く知らない。
しかし、「子供のネット依存症」についての相談は、確実に増えてきている。氏素性もわからない相手と、言葉で連絡し合う。そこに連帯感が生まれて、夜中でもパソコンをつけっぱなしに。また、ゲームにはまって、勉強が手につかず、昼夜逆転で不登校に。
ネットやゲームの世界は、顔を合わせた直接のコミュニケーションではない。しかし、精神的な依存が出てくる。これは本当に危険だ。麻薬などの薬物中毒と同じである。
先日、日本小児科医会から「子どもとメディア」という小冊子が送られてきた。サブタイトルは「これだけは知っておきたいケータイ、ネット依存」。
その中に「即レスをしないと、あるいはしてもらわないと不安になる」があった。即レスとは即座にレスポンスすること。それが友情の証なのか。そのためには、夜中でもケータイ(ネット)はつけっぱなしで、勉強もぜずに画面を見ている。実際に、そのような相談は多い。
「ケータイ(ネット)使用について注意されるとキレる」とも。注意されると険しい表情にがらっと変わり、暴言を吐き、暴力をふるうこともあるという。このような背景には、精神的幼稚性、コニュニケーション障害、寂しい心があると言われている。
ゲーム依存、ケータイ依存、ネット依存には、「持たせない」「時間を決める」「夜中の使用は禁止」などの対応を取る。しかし、ほとんど効果がないのが現状である。文明の進化による利便性の陰で、新たな心の病の増加がある。この問題は深刻だ。

お茶は野菜なのか?

私は静岡のこども病院に勤務していた。その関係もあって、知り合いも多く、この時期は新茶を送っていただくことが多い。有難いことだ。また、毎年1年分のお茶を農家に頼んで、格安で作ってもらってもいる。昨日、1年分の新茶が届いた。牧ノ原台地のおいしいお茶だ。
静岡県の「茶の放射能調査結果」を見ると、半減期の短いヨウ素は検出されていない。しかし、セシウムはすべての地域で検出された。生葉では1キロあたり40から120ベクレル、飲用茶では1キロあたり4から6ベクレルであり、厚労省の基準を下回ている。ちょっと安心できる結果であった。
今話題になっているのは、お茶が野菜か?飲料水か?という問題だ。昔、5月に牧の原でお茶の葉の天ぷらをいただいたことがある。少し苦みのある、おいしい天ぷらであった。このような食べ方では、「生葉」は野菜である。現在ペットボトルで売られているお茶は、まさに「飲用水」である。しかし、お茶を飲用するには、生葉を加熱して作られる、普通に売られている茶葉(これを荒茶と呼ぶらしい)が必要である。荒茶にお湯をかけると、飲用茶ができる。この生葉、荒葉、飲用茶の3つが争点になっている。
生葉の規制は野菜と同じで、キロあたり500ベクレル、飲用茶は水と同じで、キロあたり200ベクレルである。この基準からすれば、静岡のデータは問題はない結果だ。問題は荒茶だ。生葉の水分を飛ばして作られるため、放射能は5倍に濃縮される。当然、荒茶は500ベクレルの基準を超える可能性が出てくる。しかし、荒茶をバリバリ食べる人は、きわめて少ないだろう。荒茶の基準を500ベクレルにすることは、問題があるというのが農水省の言い分である。現実には、神奈川の6市町村では、生葉は500ベクレルを超えた。乾燥させた荒茶は、キロあたり3000ベクレルにもなった。
厚労省は「飲む時には薄まっても、数千ベクレルの荒茶が流通して、消費者が安心できるのか?」と主張。農水省は「お茶はあくまで飲用。飲用茶のレベルで規制をするべきだ。水と同じ基準が合理的」と主張しているようだ。
私は厚労省の意見も、農水省の意見も一理あると思っている。人によって、飲むお茶のの濃さも違うし、飲む量も違う。また、年齢によって、被曝量も違ってくるだろう。注ぐお湯にだって、放射能は(基準を下回ってはいるが)存在する。私と家内は静岡のデータを見て、送られてきたお茶は、喜んでいただくことにした。子供や孫には?と問われると困るのだが、孫が喜んでお茶を飲むとは思えない。お茶は野菜ではなく、あくまで飲用物だと思っている。

京王線の高架工事

昨夜は7時から9時まで、上北沢小学校で京王線の複線化工事についての、住民説明会があった。笹塚からつつじヶ丘までは高架に、つつじヶ丘から調布までは地下になるとのこと。いつもの如く、ほとんど居眠りをしていたので、数字が正確かは保証できない。今回の工事によって、30弱ある「開かずの踏切」が解消されるとのこと。この点は、大変うれしい。
私の興味は、高架と地下のどちらが安全か?という点であったが、半分は高架、半分は地下の工事であるため、その点の説明は、全くなされなかった。以前にも説明会があったが、この大震災があったにもかかわらず、安全性の検討はされなかったようだ。京王電鉄も東京電力とおなじで、半公的企業なのだろう。私は批判や、抗議文を書くつもりはない。昨日の説明を、客観的に書きたい(数字は、正確ではないかもしれないが)。
1)工事費用の50%は国が、35%は東京都と世田谷区と杉並区が支払う。京王電鉄はわずか15%。これは公共事業である。費用の節約がなされているかは不明。
2)今回のように、小学校などでの住民説明会にかかる費用は、8回(?)開催されて2800万。小学校の講堂で2時間。スライド(パワーポイント)の費用だ。このような資料は3万もあれば十分だ。場所代もほとんどただ?なぜ、高額な費用が税金から支払われるのか?
3)地下と高架。安全性の説明はなし。この震災後でも、工事の安全性の見直しはなされていない。地下にすると、プラス800億かかる。この数字の根拠は不明。
4)多くの質問の挙手があったが、9時で打ち切り。近隣の住民の迷惑になるからとのこと。近隣の住民は、ここにいるのに。
5)質問に対する回答は、国土交通省、東京都、世田谷区、京王電鉄からなされた。ほとんど回答になっていない。国会答弁よりトンチンカンであった。時間だけ過ぎて、「時間ですので」では、納得できなくて当然。
私は「開かずの踏切の解消」には賛成だ。踏切事故もなくなる。乗客や沿線の方々(私も含む)の安全と、騒音などの問題について、情報を得たいと思っていた。しかし、今回の説明では、全く得るものがなかった。「住民説明会を行う義務」があることが背景にある。京王電鉄もインフラ。今回の東電の対応と、根っこは同じだと思った。

2番目の子供のアトピーは重い?

質問に対する回答がいくつか溜まっている。今回の問題は、「2番目の子供のアトピーは重い?」である。アトピーは遺伝性の強い病気である。「私が花粉症なので、子供がアトピーになるのでは?」と質問するお母さんもいる。アレルギーの病気の代表格は花粉症、喘息、アトピー性皮膚炎である。アトピーの子供の家族歴を取ると、遺伝性の強さ(というよりアレルギーの強さ)はアトピー、喘息、花粉症の順であった。大人の40%近くが花粉症である。「片親が花粉症の子」は、当然多い。しかし、子供がアトピーになる確率は低い。両親とも花粉症だと、確率は少し高くなる。「両親とも重症のアトピー」となると、子供がアトピーになる確率は極めて高い。
親が同じである兄弟の発症頻度も高い。始めの子(Ⅰ)がアトピーであったなら、二番目(Ⅱ)がアトピーになる確率は高い。どの物質にアレルギーがあるかも、良く似ている。私も家内も花粉症で、3人の娘も花粉症である。私はエビやカニなどの甲殻類や軟体類にアレルギーがある。二人の娘も、エビやカニを食べることが出来ない。お母さんに猫アレルギーがあって、子供にも猫アレルギーが証明されることも多い。3名ともホタテアレルギーとか、ナッツアレルギーという兄弟もいる。
問題は乳児のアトピーだ。Ⅰにアトピーがあって、卵や牛乳にアレルギーがあると、Ⅱも卵アレルギーになる確率はかなり高い。「Ⅰがアトピーの場合、Ⅱのアトピーはさらに重い」という風説がある。私は経験的に、この説には反対である。一般的に、Ⅰのアトピーを経験しているお母さんは、Ⅱが生まれてから、母乳を与える自分の食事に注意をするし、皮膚の観察も丁寧である。対応の仕方も、経験的に熟練されている。「お母さんの経験と努力で、この子(Ⅱ)はアトピーが軽く済んだね」ということはよくある。最初の子(Ⅰ)は、アトピーという病名が着くまで時間がかかる。
1) Ⅰがアトピーの場合には、対応方法や予防方法がわかっているので、Ⅱは軽症で済む。
2) 逆に、Ⅰの経験と治療に疲れ、またⅠに手がかかることもあって、Ⅱのアトピーが悪化する。
3) Ⅰがアトピーでない場合には、Ⅱがアトピーとは想像できず(アトピーのリスクは少ないと考えて)対応が遅れ、「Ⅰがアトピーでなかったのに、Ⅱはアトピー」という印象が強く残る。
2)や3)のような状況では、Ⅱのアトピーが重症であると思われるはず。1)のような場合もあるため、私は「2番目の子供のアトピーは重い」という印象を受けたことがない。むしろ、1)のケースが多く、「2番目の子供が軽い」と私は思っている。

キリギリスの脱走

今朝、朝食を食べていると、壁に虫が。1.5センチほどのキリギリスだ。いつ、どこから脱走したのだろう?夏の恒例行事になったが、静岡の知人から、キリギリスが送られてきた。昨年までは、大きくなってオス、メスの区別がついてから送られてくるのだが、今年はまとめて10匹ほど。例年より早いため、まだ小さくて雌雄の区別はつかない。共食いもあるので、1匹ずつカゴに入れなくてはならないのだが、乱暴にも3,4匹をまとめてカゴに。どうも、仕分けの途中で、1匹脱走したのではないか?
私は捕まえて満足していたら、家内から「しっかり管理してね。踏んだらどうするの?」という、常識的な意見を言われてしまった。ここは、静かに謝るしかない。3匹を入り口で育てている。興味のある方は、ご覧いただきたい。初鳴きはは6月の中旬になるのではないか?すべてメス?などという事態にはならない予定だ。
診察室で飼っていたゾウカブトの幼虫(2歳2か月)が、やっと成虫になった模様。近日中にデビューとなるかも?色々な生き物が育っていく。見て飽きることはない。「生きている」ことは神秘的であり、心を打つ。

今週の待ち時間は、0から15分ぐらいと予想している。予防接種と健診がお薦め。「何と趣味の悪い!」という非難を、甘んじて受けるつもりだ。
何を今更という感のあるメルトダウン。地震直後に起こっていたはず。隠しに隠して、ほとぼりが冷めてから発表。1号機だけの問題ではなさそうな気配。メルトダウンというタイトルで書こうと思ったのだが、2か月前の話のタイトルで、ブログを書く気にもなれない。ということで、「瞳」になった。
メルトダウンは「炉心溶融」と訳す。つまり、原子炉の心臓部の燃料棒が溶けて(メルト)、落下する(ダウン)。溶ける原因は高熱。地震によって、冷却水の補給が止まり、温度が上がり過ぎてメルトダウンに。大量の放射能が、水素爆発で飛び散った時から、メルトダウンは起こっていたはずだ。素人の私でも推測できる。専門家にとっては、常識ではなかったのか?
公表するとパニックになる。パニックを予防したかったのだろう。しかし、政府の公表、コメントの信用は地に落ちた。「安全」といって、多くの閣僚が野菜を食べて見せた。あの年なら、内部被曝も問題にはならないだろう。何というお粗末なパフォーマンス。自ら原子炉建屋の入るパフォーマンスをすべきではないのか?原子力安全院の職員も(人権無視の暴言?)。
大山登山 009
このブログのタイトルは「瞳」である。先日の雨の大山詣で出会った、唯一の両生類である。歩いている途中で、私と目があってしまった。この瞳には弱い。思わずシャッターを切った。ヒキガエルには注意が必要だ。ブフォトキシンという神経毒を、イボや耳腺から発射するからだ。刺激を加えず、仲良くしなくてはならない。
当日のニュースで足柄のお茶から、基準を超える放射能が測定されたため、回収との報道。その後、神奈川近隣でも同様の事態に。東京の土壌でも、高い放射線量が。メルトダウンに水素爆発。日本だけでなく、世界中に放射能を輸出(?)してしまった。正確な報道は必要ではないのか。このヒキガエルも、丹沢の雨に濡れ、放射能に被害を受けているのかもしれない。

浜岡原発の停止

昨日は連休明け(?)にもかかわらず、待ち時間はほとんどゼロ。インフルエンザも終息し、病気が全く流行していない、無風状態の診療となりました。例年もこの時期は静かですが、今年は特に静か。色々な事があったので、無風状態は大歓迎ですね。
浜岡原発の発電が中止に決定しました。静岡のこども病院に11年ほど勤務していたので、静岡には知人も多く、また娘の勤務地が浜岡に近いこともあって、個人的には良かったと思っています。しかし、浜岡が止まると、点検中の原子炉も、再稼働は難しくなるかもしれませんね。今年の夏の電力不足は全国レベルで、かなり深刻になるかもしれません。
電気を使う製造業や、我々のようなサービス業にも、影響が出てくる可能性があります。節電は当然ですが、夏時間の導入や、仕事時間の短縮なども視野に入れなくてはなりません。計画停電の可能性もありますので、一応準備は必要。
今年の夏は市役所や区民センターなどの公共施設だけでなく、電車やデパートなども、冷房の設定温度を25度から30度に上げることになるのでは?と思っています。設定温度を上げることで、かなりの節電になります。でも、これはきつい。蒸し暑い満員電車内などは、本当につらいのではないでしょうか?「熱中症が多発」という話題が出てくるかもしれません。
原発の町の予算は、原発の助成金や税金に依存しています。原発関連の雇用者も多く、手放しでは喜べない実態も報道されています。この問題も重いですね。「全国レベルでの電力不足」「原発自治体の財政難」が、「原発待望論」に繋がる可能性はある?日本は狭いし、資源は乏しい。原発に代わるエネルギーを、低いコストで作り出すという難しいテーマ。秋風が吹く頃から、風向きが変わるのでは?と思っています。取りあえず、今年の夏のテーマは「節電」ですね。無駄な電気は使わない!

雨降山(阿夫利山)

2日の休みをいただき、有難うございました。困った方もおられたのでは?ご迷惑をおかけしました。ご容赦下さい。日頃の行いが悪いのか?台風1号の影響で、昨日から本格的な雨となりましたね。
昨日の朝、5時に目が覚めたのですが、外は雨。どうしようかな?と思案。午前中は時間があるので、雨でも山に登ろうと思い立って、家内に相談。「いいよ」という返事で決行。関越や中央道は危険と判断して、東名で「大山詣」に。時代小説によく出てくる、丹沢山系を代表する信仰の山です。
中腹まではケーブルカーもあるのですが、カッパと傘をさして、徒歩での大山登山となりました。登りは急で、かなりきつい。大山は雨降山(あふりやま)とも、阿夫利山とも呼ばれ、大山阿夫利神社が祭られています。中腹の阿夫利神社下社があり、頂上(1252M)には本社があります。ほとんど人には会わず。7時半から登り始めて、11時半に頂上に。結局、視界は悪く、雨は降り続きました。濡れるし、滑るしで、大変でしたが、そこがまた楽しい。頂上でオニギリを1個食べて、一気に下山。
山に登ると、集中力が回復しますね。下社と本社でお参りして、多くの願い事を。気分はスッキリ。明日からまた楽しく仕事ですね。宜しくお願い致します。
大山登山 024
大山の頂上にて。レンズに雨粒がついて、一部が白くなっている。歩いていると、暑くなって、上着一枚に。登山靴は面倒なので、レインシューズに。この山の登りはきつい。江戸時代に多くの老若男女が、歩いて登ったとか?昔の人は体力がある?
大山登山 027
下社には「がんばれ日本」の旗が。「旗に何の意味があるのか?」などという、ひねくれた考えは捨て、素直に「震災募金」の箱へ。神社で復興を願ったことは言うまでもない。家族と、皆さんの健康も。私も家内も、長い時間、手を合わせていた。

11日(水曜)、12日(木曜)は休診となります。

連休が終わって、静かな時間が流れています。大変申し訳ありませんが、明日と明後日は休診させていただきます。今日は午後から雨模様。明日も明後日も雨の予報ですね。
地震の後で、山登りとはいきません。ウォーキングでもと思っていましたが、この天気。今年は何だかスッキリしませんね、天気も気持ちも。この2日で、溜まっていた仕事の片づけでしょうか。夜に友人たちと会って、いろいろ情報交換になりそうです。たまにはゆっくりするのもいい?

食べて安全なユッケ?

「生肉を食べて良いか?」が議論されている。生肉には、病原菌が100%付着していると考えるべきだ。牛の腸(便)には、多くの病原性大腸菌が住んでいる。牛を解体する時に、肉の表面に菌が着いてしまう。これは不可抗力だ。
今回のユッケの問題。肉の塊の全面を包丁で薄く切り取る作業(トリミング、trimming、端っこを切って、形を整えるとの意味)を行って、表面に付着した病原菌を取り除くことになっていた。今回の事件では、そのトリミングが行われていなかった。トリミングをしても、包丁が汚染されるため、安全という訳にはいかないのではないか?
だいたいユッケには、生卵も使われている。以前にも書いたが、生卵はサルモネラやキャンピロバクターとい、食中毒菌に汚染されている可能性がある。生卵と生肉の組み合わせ、当たる可能性は高い。
安全なユッケの作り方?を紹介しよう。生肉の表面を、バーナーで軽く焼く。または肉を串に刺して、ガスコンロで2,3秒ほどあぶる。氷水につけて冷やし、ペーパータオルで拭き、熱湯消毒したまな板の上に。熱湯消毒した包丁でタタキにして盛る。生卵の黄身ではなく、温泉卵ぐらいに加熱した卵の黄身をのせる。これで出来上がりだ。
今回のトラブルを起こしたチェーン店では、このような煩雑なことはできないだろう。肉もミンチを作る機械を使ったのではないか?手間もかかり、価格も高くなるだろうが、熱を加えたユッケを薦めたい。熱を加えると、ユッケではなくなる?という意見もあるだろう。味はほとんど変わらないはず。私はユッケを食べたことがないので、あくまでも推測の域をでないが。しかし、命あっての物種ではないのか?

母の日

今日は母の日ですね。家内には長女からハガキが、次女からはメールが、三女から初任給で買ったプレゼントが届きました。家内は広島の義母に、プレゼントを贈ったようです。私は入院中の母には連絡できずですが。
久しぶりに天気も良く、気温が上がったというより暑い。病気の流行も、ゴールデンウィークで一休み。9月初旬、4月10日前後に次いで、静かな季節に入ります。ゴールデンウィークは毎日仕事でしたが、ここで私も家内も、スタッフも一旦休憩。今週の水曜日、木曜日は臨時休診とさせていただきます。
今日は午後から小林愛美ちゃんのコンサートがあり、オペラシティーに出かけました。今回はベートーベン。4月にカーネギーホールでのリサイタルを終え、凱旋公演になるのでしょうか?迫力満点の素晴らしいコンサートでした。アンコールに答えて、3曲ほど追加で演奏。最後の曲は「東日本大震災の方に勇気を」と、ショパンを弾いてくれました。
1時に車で出かけたのですが、家内が「大分のお母さんに、何も送れなかった」と寂しそうにつぶやいたので、「状況的に仕方がないよ。まあ、君が僕の母親代わりみたいなものだからね」。即座に「私はあなたのような、言うことを聞かない子供を産んだ覚えはない」という返事。たわいのない話をするうちに、オペラシティーに到着した。

明日はゴールデンウィーク最後の日曜日

明日でゴールデンウィークが終了。ゴールデンウィークの後は、静かな診療となります。大変申し訳ないのですが、来週の水曜日(11日)と木曜日(12日)は臨時休診にさせていただきます。ここで一休み。といっても、今年はまだ何の予定もたっていないのですが。
東京電力福島第一原子力発電所の事故対策を巡り、内閣官房参与を辞任した小佐古教授が2日夕に予定していた報道関係者向け説明会が中止された。「老婆心ながら、守秘義務がある」と官邸関係者から指摘を受けたことが原因のようだ。文部科学省の「20ミリシーベツト」の決定経過について、決定会議は密室ではなく、議論自体もオープンにされるべきものだ。確かに辞任された小佐古氏が、一方的に経緯を話すことは、客観性に欠ける可能性はあるだろう。多少のバイアスがかかるかもしれないし、会見を取り上げるマスコミも、修飾した記事を書く可能性はある。しかし、「20ミリシーベルト」に反対し辞任した経緯については、説明と弁明をする権利はあるのではないか?言論の自由はあってもいい。納得のいかない、説明会の中止である。

独立行政法人原子力安全基盤機構 (院長の独り言)

今回の震災が契機となった原発事故。原発の構造、津波の予測、事故後の対応、すべてに問題があったと考えられている。今回の原発事故は、東京電力、原子力保安院(国)の2つが、戦犯とされている。しかし、もう1つ忘れてはいないだろうか?原発を推進してきた原子力保安院の、担当責任者の天下り先である。乱暴に言えば、逃げ切った者たちの避難場所だ。多くの税金が投入されているはず。それはJNES(ジェネス、独立行政法人原子力安全基盤機構)。
JNESは原子炉の設計や検査を、国から請け負っている天下り機構である。なぜ、JNESが表だって発言しないのか?事故の対応の前面に出てこないのか?私はJNESが第三の戦犯ではないかと思っている。ルーツをたどるならば、第一戦犯にランクアップされるのではないか?今回の事故に当たって、専門家集団であるJNESが率先して意見を述べ、事故対策に当たるべきではないかと、私は考えている。(私がJNESの大活躍を見逃しているのだろうか?)

独立行政法人原子力安全基盤機構
原子力施設及び原子炉施設に関する検査等を行うとともに、原子力施設及び原子炉施設の設計に関する安全性の解析及び評価等を行うことにより、エネルギーとしての利用に関する原子力の安全の確保のための基盤の整備を図る。
主な業務
1. 原子力施設及び原子炉施設に関する検査その他これに類する業務
2. 原子力施設及び原子炉施設の設計に関する安全性の解析及び評価
3. 原子力災害の予防、原子力災害(原子力災害が生ずる蓋然性を含む。)の拡大の防止及び原子力災害の復旧に関する業務
4. エネルギーとしての利用に関する原子力の安全の確保に関する調査、試験、研究及び研修
5. エネルギーとしての利用に関する原子力の安全の確保に関する情報の収集、整理及び提供

多摩モノレール

昨日は仕事をやっと終え、11時に京王線の乗って高幡不動へ。浅川から多摩川をのんびり歩こうという計画。京王多摩川あたりまで歩こうとしたのですが、途中から雨。結局途中からUターンして、聖蹟桜ヶ丘で食事をして帰宅。ゴールデンウィークと言っても、寝ているか、歩いているか?退屈で、テーマのない生活ですね。まあ、いつもいつものことですが。5月11日(水)と12日(木)は臨時休診となります。
高幡不動 004
浅川を多摩モノレールが通過。キジとヒバリの声を聞きながらの、のんびりとした散歩となりました。歩数は15000。

ユッケとレバ刺し(院長の暴言)

先日のブログ「O-111」には、意外な反響があった。「なぜ?ユッケやレバ刺しがメニューにあるのか?」。この質問は飲食関係で、おそらく私とは全く面識のない方からのものだ。
飲食店は厚労省管轄、というよりは最寄りの保健所の管轄である。保健所は「ユッケやレバ刺しは危険だが、焼き肉店が勝手にメニューに加えたもので、我々の責任でもなく、禁止する権限もない。今回のように問題が起これば、調査もするし、営業停止にもする」と主張するだろう。
飲食店は「客が喜ぶメニューであり、求める客がいるから提供する。危険を承知で食べるのだから、客の責任だ」と主張するだろう。客は「ユッケやレバ刺しがメニューにあるのだから、オーダーする権利はある。食中毒菌がいるのが当たり前とは、説明を受けていない。管轄する保健所と焼き肉店の責任だ」と主張するだろう。保健所は焼き肉店に、焼き肉店は客に、客は保健所と焼き肉店に責任を転嫁することになる。
ユッケやレバ刺しはメニューに加えてはならない。前のブログで「目隠しをして甲州街道の真ん中を歩くようなもの」と表現したのは、「当たって当然」「当たらなかったのは、単に運がいいだけだ」と言いたかったのだ。
本当の責任は誰なのか?私は三者ともに責任があると思っている。当然の事ながら、これは私個人の意見である。死人が出ても続けられるお祭り、殺人が起こっても国技のままの相撲、事故が起こってもメニューに残るユッケとレバ刺し。日本の伝統的文化で片づけるには、代償が大き過ぎる思う。

20ミリシーベルトの意味

20ミリシーベルトについては、前のブログ「20ミリシーベルトの波紋」を参照してほしい。予想通り、20ミリシーベルトについて、撤回の要求がなされている。当然の事だ。20ミリシーベルトの子供への影響は、正確なところは解らない。子供で人体実験をやる訳にはいかないし、やったとしても数千人単位で、結果が出るのに50年以上もかかる。「20ミリシーベルトの意味」は、解答のない問題だ。
したがって、参考意見として、京大の小出氏の意見を(私なりに解釈して)書いておきたい。「1ミリシーベルトは、1年間で1万人に1人が癌になる。人間が100年生きるとして、1ミリシーベルトで(1万の100分の1の)100人に1人が癌にかかる。これが20ミリシーベルトだと、(100人の20分の1の)5人に1人が癌にかかる」。小出先生の意見と、私の解釈が正しいかは、正直のところわからない。
子供の浴びる放射能を減らす努力はすべきだ。校庭の土の除去を非難した文部科学省は言語道断である。「1ミリに近づけるように努力すべきだ」と有識者が語っていたが、そのような問題ではない。世界のスタンダードが1ミリ以下であり、今まで日本も1ミリ以下であった。何を根拠に20倍にし、1ミリを努力目標にしたのか?このような変更が、世界で認められるはずはない。
日本は原発の輸出国である。その日本が、グローバルスタンダードを無視して、子供に対して根拠のない20倍の放射能被曝を強要する。そのようないい加減な国の原発を、外国が容認するだろうか?そのような国の食品を輸入するだろうか?逆に中国が20ミリにしたなら、日本人は中国野菜を絶対に口にしないだろう。
日本の中枢の発言は、おかしいを通り越して異常である。前のブログでも書いたが(変な例えで申し訳ないが)、メタボリックの腹囲に基準85センチを、20倍の17メートルに変更したようなものだ。常軌を逸している。
20ミリシーベルトといえば、少ないように思ってしまうが、20000(2万)マイクロシーベルトのことだ。全身のCTを年に5回ぐらいやるのと同じ。私も「子供に20ミリシーベルト」には大反対だ。くだらない基準を作る前に、校庭の放射能を減らす努力をすべきではないか。
(共同通信の記事より)
福島第1原発事故で政府が、福島県内の小中学校などの屋外活動制限の可否に関する放射線量の基準を、年間20ミリシーベルトを目安として設定したことに対し、米国の民間組織「社会的責任のための医師の会(PSR、本部ワシントン)」が2日までに「子供の発がんリスクを高めるもので、このレベルの被ばくを安全とみなすことはできない」との声明を発表した。
声明は、米科学アカデミーの研究報告書を基に「放射線に安全なレベルはなく、子供や胎児はさらに影響を受けやすい」と指摘。「年間20ミリシーベルトは、子供の発がんリスクを200人に1人増加させ、このレベルでの被ばくが2年間続く場合、子供へのリスクは100人に1人となる」として「子供への放射線許容量を年間20ミリシーベルトに引き上げたのは不当なことだ」と批判した。

今日は通常通りの診療です。

今日(月曜日)は暦通り、通常の診療になります。朝から「診療していますか?」との問い合わせが多いのですが、夕方まで普通に診療しいますので。休みのクリニックが多いのでしょうか?

O-111

ゴルデンウィークは震災の影響もあって、遠出を控える人が多いのではないか。そこで、たまには家族で外食でも?富山の焼き肉店(福井の会社のチェーン店)で、ユッケによる食中毒で、2名の小児が亡くなる事故(?)があった。原因は病原性大腸菌のO-111である。
病原性大腸菌O-157は、溶血性尿毒症症候群(HUS)を起こして、腎不全で亡くなることがある。原因はOー157から出るベロ毒素である。O-111と聞いて、不思議に思われた方も多いのではないか?当院の便の培養でも、O-111が時々陽性となる。その場合には、ベロ毒素が産生されるかの検査を行う。ベロ毒素が産生される場合には、最寄りの保健所に連絡しなくてはならない。O-157はHUSを発症することで有名なのだが、O-111もHUSを起こす。但し、O-111が必ずHUSを起こすわけではなく、O-111の一部がベロ毒素を産生し、今回のようなHUSを起こす可能性がある。
福井のチェーーン店で、焼き肉用(加熱用)の肉を、ユッケとして生で食べさせた可能性があるようだ。前から、このブログでも書いてきたが、肉には100%の確率で、食中毒菌が着いている。つまり、ユッケにしろ、レバサシにしろ、絶対に口にしてはならない。今回が加熱用であったとのことだが、安全な生食用の肉など存在しないのだ。
私も家内も焼肉屋には立ち入らない。生肉を挟む箸と、食べる箸を区別しながら食べてみたが、どうもうまくいかない。肉の焼け具合も気になる。「安全に食べることは不可能」という結論になった。まして、子供は焦って食べるし、取り箸と食べる箸を区別することも無理だと思う。
ゴールデンウィークはバーベキューに出かける方も多いはず。肉は親がしっかり焼くこと、子供に生肉は触らせないことだ。ユッケなどの生肉を食べることは、「目隠しをして、甲州街道の真ん中を歩くようなものだ」。これが、私の口癖だ。