長い1年が終わる時

長い1年が、今日で終わる。1年を長く感じるか、短く感じるかは、人それぞれだ。私には長く感じられた。特に震災後は、全く違った景色を見ることになった。地震、津波、原発、放射能、節電、復興、色々な事があった。1年を長く感じるのは、1年が充実していたか、苦しい事が続いたか?今年は後者だ。短く感じられる1年は、山と谷が少ない1年だと思う。長く感じられるのは、悪い意味でも充実した、内容の濃い1年だったことを意味するのだろう。このような1年は、一生に1度でいい。
「人生とは最悪の場合を想定して生きる」という、ごく当たり前のことを再認識した。「きっとうまくいくよ」「そんなこと起こるはずはない」という楽観論は危険だ。そのために防災訓練があり、多くのセキュリティーがある。震災に伴う津波、メルトダウン、水素爆発、すべて想定外のことだったのだろうか?情報もあり、予測もでき、対応もできたのではないのか?ただ、情報を隠し、対応を怠ったのではないのか?
政府のマニフェストはすべて反故になった。「約束は守る必要はない」「証拠はあっても白を切り通せば正義だ」という風潮が生まれた。大人の姿を見て、子供が育つことを忘れてはならない。新日本人と言われる若者。「約束されている年金など、もらえるはずはない」と思っている。「今は貯金」と言う。これは間違ってはいない。今の社会保障が、将来まで続くことはない。この震災で10年後に来るべきものが、5年後になったのではないか?
生きる基本は3Kであると書いてきた。健康、家族、お金だ。健康とは命であり、通常の生活ができる身体でもある。家族は「絆」の基本である。復興税や消費税はお金の問題だ。お金なくして、復興も社会保障もない。
暗い話ばかりを書いてきた。「良い年であった」とは流石に書けない。私事だが、母の認識力は、秋になってかなり回復したらしい。6月には孫のカイが生まれた。次女の息子のハルも1歳になり、元気に保育園に通っている。今日は次女夫婦とも仕事があり、私と家内が面倒を見る予定。時間がないので家内は朝早くから、料理を始めている。三女夫婦も仕事で帰省できず。長女も姿を見せていない。正月も当直のようだ。家族が元気で仲よくが一番。忙しくても、仕事があるのは幸せだと思う。
今年は多くのブログを書いた。特に3月は「書くことで心の安定」を得ることができた。この1年、多くの方々に応援していただき、本当に感謝している。暴言と雑多すぎる情報の垂れ流しは横に置いて、少しでも皆さんのお役に立ち、心の支えになったとしたら(ずうずうしい?)、私は嬉しい。このブログの終点は、私がリタイアする時である。来年も皆さんの役に立つ情報と暴言を提供したいと思う。
この1年、お世話になりました。多くの応援に感謝!そして、良いお年を。

仕事を終えて

今、今年の仕事が終わった。時刻は2時。待ち時間が長くなった。ご容赦願いたい。気がかりな患者さんが数人いるのだが、おそらく何とかなると信じて、正月を迎えることにしよう。
忙しい時には、集中力が切れることはない。逆に、時間に余裕がある時が危険だ。心に隙ができる。今年も集中力を切らすことなく、この3か月の山登りを終えることができた(と、勝手に思っている)。山の頂上に立った気持ち、マラソンを走り切った爽快感と疲れがある。
多くの方から「今年もお世話になりました。良いお年を」と。私も同じ言葉を返した。幸い年末に来院されなかった方には、挨拶できなかった。この場を借りて、気持ちをお伝えしたい。皆さんには本当に感謝している。「今年も大変お世話になりました。良い年をお迎えください」。明日は今年最後のブログを書きたいと思う。

今年最後の診療

明日(30日)の午前中が今年最期の診療となる。例年に比べて、今年は静かだ。早めの来院がお薦めである。皆さんが無事にお正月を迎えることが出来るように願って、最後の坂を登りたい。体調も、集中力も万全(?)。
家内と散歩から帰宅したところ。外は寒い。今年は心も冷え切っている。震災もあった。政治も混乱している。本当に整理ができない年末である。娘たちも、義理の息子たちも、大晦日まで仕事になるのだろう。今夜は早く寝て、明日に備えたいと思う。

不活化ポリオの申請と乳児における百日咳流行の危険

昨日、阪大微生物研究会(ビケン)の不活化ポリオの承認申請が、厚労省に提出されたとの連絡が入った。良いニュースであり、一歩前進である。避けてはは通れない道だ。
日本で開発されている不活化ポリオは、DPT(ジフテリア、破傷風、百日咳)三混(三混と略す)に不活化ポリオ(IPV)を混合した、四種混合ワクチン(四混と略す)である。ビケン、化血研、北里第一三共、武田製薬の4社が開発に取り組んでいる。今回はビケンの申請であり、時間差はあるものの、他社もいずれ申請することになるだろう。
申請された後、安全機構のチェックがあり、優先的に処理されたとしても、来年の年末ぐらいに実用化されると推測されている。来年は(と言っても、4日後なのだが)生ポリオワクチン(OPV)の接種は、従来通り行われることになる。
現在DPTを接種していない乳児と、まだお腹の中にいる赤ちゃんの問題である。現行のDPTの接種を見合わせる動きが広がるのではないか?危惧している。実際に三混を3回接種して、追加は四混を選択できる状況になる。来年生まれてくる子は、三混を1回接種して、2回目から四混を接種できるという状況にもなる。
私が恐れているのは、三混の見合わせだ。怖いのは百日咳。以前にブログでも説明したが、昭和50年代の一時期、百日咳を除いた二混の時代があった。その世代で、現在百日咳の流行がある。現在、三混を接種していない乳児が、四混が市場に出るまで、接種を控えたならば、乳児で百日咳の流行が起こる可能性は高い。
OPVの副作用と、百日咳に罹患する危険を単純に比較することはできない。しかし、乳児の百日咳は、生命に危険が及ぶ。政府の今後の対応が決まっていないので、意見を書きにくいのだが、私に3か月の孫がいたと仮定しよう。「1年間待つ」という選択はしない。三混を接種させる。来年OPVの2回を薦めるが、自費でIPVでもいい(1年後にはIPVを公費で受けることができるかもしれないが)。実際、ハルはOPVを受け、カイにはIPVを薦めている。三女は仕事が休めず、集団のOPV接種が時間的に無理ではないか?と判断したためだ。
では、来年の6月に生まれてくる子供は?と聞かれたら、返答できない。四混がいつ発売になるか?まだ確定していないからだ。おそらく、政府は対応を決めてくるだろう。この問題は、もう少し時間を置いて、コメントしたいと思う。
現在生まれていて、三混を接種していない方には、四混を待つことなく、三混を接種することをお薦めしたい。乳児の百日咳の流行は危険であり、回避したいテーマだと思っている。

御用納め?

28日は御用納めだ。といっても、当院は29日、30日は午前中は診療する予定。11時半が最終受付である。29日、30日はインフルエンザ等の予防接種も受け付ける予定。
昨日は忙しかった。近隣の小児科が早々と冬休みになったのか?当院をかかりつけにされていない方もチラホラ。ノンビリとブログを書いている時間はない。寒いことと、幼稚園や小学校が休みになったこともあって、気温が上がると急に混雑することに。9時半までと、4時以降は待ち時間は比較的短い。
明日の午後からは、本格的な人の移動が始まる。明日も10時から3時までは混雑するだろう。3時を過ぎると、28日は患者さんは少なくなる。混雑する時間を避けていただけると助かる。
胃腸炎は少なくなった。アデノの流行はまだ続いている。12月12日から18日の、インフルエンザの発症数は9738名であり、宮城と愛知に多い。東京の流行はほとんどないが、民族の大移動によって、インフルエンザの流行地図も変わってくるのだろう。

最後の1週間

今週の土曜日が大晦日となる。今日は今年最後の日曜日。今週のアデノウイルス感染(プール熱)は34名、溶連菌は17名、感冒性胃腸炎は74名であった。アデノの34名は多い。この3週間で80名を超えている。「アデノの警報鳴りやまず」というところか?高熱に始まり、鼻が詰まってくる。
今週は移動の週になるだろう。保育園は28日まで。例年、26日、27日、28日は大混雑にはならない。29日と30日は午前中のみの診療となるため、土曜日状態(?)になるだろう。帰省もあり、31日から1月3日までは当院も休みになるため、「熱が下がらなかったら、明後日来てね」という訳にはいかない。30日で完全決着がテーマだ。神経も使うし、時間もかかる。最後は待ち時間が長くなると思う。ご容赦願いたい。

イブ

この連休は1年で最も賑わう時期。今日はイブで、明日はクリスマス。学校も幼稚園も終わり、移動は既に始まっています。明日(25日、日曜日)は3時30分から4時30分まで診療します。お困りの方はどうぞ。家内は4時半から用事あり。
クリスマス前後の日曜日は忙しくないはず(昨年までのデータでは)。特に今年はアデノと胃腸炎、溶連菌以外の流行はなく、静かな年末ですね。小学校が休みになったので、溶連菌は終息するはず。年末のテーマはアデノウイルス感染と感染性胃腸炎。アデノの潜伏期間は長いので、年末最後まで付き合うことになる予想。
今夜はイブ。楽しい予定が詰まっているのでは?明日の朝は、サンタさんからの贈り物が枕元に。子供たちはワクワクドキドキでしょうね。靴下の形をした容器に、お菓子がいっぱいというのが、昔の定番でした。私ももらった記憶があります。今夜は(明日の朝も)楽しんで下さいね。メリークリスマス!

ローストチキン

明日はクリスマスイブ。今日は次女夫婦とハルが、ローストチキンとケーキを持ってやってきた。一足早いクリスマスイブ。ハルがいるとゆっくり食事はできないので、いつもの如く私と散歩に。風が冷たく、体感温度は低い。いよいよ年末という感じ。寒さのせいか、人通りは少なかった。
今朝も寒かった。その影響(?)もあって、10時頃までは待ち時間はほとんど0。でも、このまま終わるはずはなく、11時ごろから急に混み始めた。仕事が終わったのは1時を過ぎていた。この寒さでは、明日もこのパターンになるのだろう。予約制ではないので仕方がない。
9時を過ぎて、家内と神田川を散歩した。一応防寒対策は万全?でも寒い。今年は1日1万歩のノルマは達成できた。震災で外出できなかった時期もあったので、私も家内も満足。しかし、私の体重が増え、家内の体重が減っているのは何故?
散歩の途中で、多くの家にイルミネーションが灯っていた。クリスマスを演出?目の保養となる。この光景もあと2日だ。今年1年を振り返りながら。今年は本当に色々な事が起こった。透明度の高い空気、刺すような冷たさ、澄み切った夜空に輝く星。心引き締まる散歩となった。

明日の診療

今日で学校も終わる。明日は天皇誕生日で、普通は3連休。サービス業である我々はそうはいかない。土曜日は苦しい診療になるだろう。すべての患者さんを診療することは不可能?分散の意味もあって、明日が午前中の診療である。土曜日の同じスケジュール。アデノと胃腸炎がテーマである。インフルエンザは姿を見せていない。

川崎病の流行

今朝は曇っている。そして、寒い。アデノ、溶連菌、胃腸炎の流行が続いている。インフルエンザの流行が始まったという報道の影響で(?)、インフルエンザワクチンの接種希望の方もいる。明日から3日間(木、金、土曜日)は午前中の診療となる。
「川崎病の流行」という報道があった。昨年の発症数は12755名で、0歳から4歳までの小児10万人あたり、240名の発生であり、過去最高の発症率であったとのこと。昭和57年の大流行を経験しているので、あまり実感がわかないし、当院でもこの半年で6名ぐらいではないか。世田谷区の発症数は、1週間に多くて0から1名で推移している。近隣で「大流行」という印象はない。
私は昭和54年に大学を卒業して、2年の研修を終え、56年から静岡県立こども病院の「感染、免疫、アレルギー科」に勤務した。翌年の昭和57年に川崎病の大流行が起こった。感染病棟(22名定員)が全員川崎病で占拠されるという、異常事態となった。この年の発症数は15519例と報告されている。当時のシステムから考えると、報告漏れが多く、2万人近い発症があったのではないかと推測している。
当時、静岡県の主な病院が協力して、疫学調査が行われた。駆け出しの私が、そのまとめ役を任された。雑誌「小児科」に「静岡県における1982年の川崎病の疫学的研究」という論文が掲載された。静岡県での発症数は男児391名、女児302名、総数692名であった。男児は女児の1.3倍であり、現在も変わっていない。10歳未満の人口10万人に対して130名の発症であり、0歳から4歳までの人口では、おそらく250名ぐらいになる。
発症率のピークは1歳前後であり、2歳未満が全体の60%、4歳未満は88%であり、昨年度の全国調査と全く同じ数字である。つまり、90%は0歳から3歳で発症している。今回の報道のポイントは「流行」という言葉にある。
時間がなくなってきた。続きは後日に。

川崎病とは?

避けて通っていたタイトルでブログを書くことになった。私は川崎病が大嫌いである。理由は面白くないから。いい加減な原因論が横行した挙句、「原因不明の」という枕言葉が付く病気になってしまった。1967年に報告されてから、50年弱も経過しているにもかかわらず、原因は全く解っていない。日本で報告され、特に日本人に多く、小児の病気であることを考えると、私が大嫌いな意味を理解していただけるだろうか?忸怩たる思いがある。
書き始めると長くなり過ぎるので、まずは教科書的な話(面白くない!)。主な症状は6つである。1)持続する高熱(私が主治医であった25日間続いた患者さんがいた)。2)赤い発疹。3)白目が赤くなる、結膜炎。4)首のリンパ節が腫れる。5)唇や口の中が赤くなる。数日後の舌が苺のようにブツブツに。6)手と足が腫れる。10日後ぐらいで皮がむける。
この6項目の内、5項目揃えば川崎病となる。つまり、川崎病とは症状で診断する病気である。これに近い病気は多くはない。溶連菌感染、EBウイルス感染、麻疹、風邪をひいて薬疹が出た時ぐらいではないか?そのため、川崎病の溶連菌説、EBウイルス説、マイコプラズマ説、ダニアレルギー説など、あらゆる原因論が提出されたが、いずれも否定され、「全く原因不明の」という枕言葉を冠することになった。
問題は心臓を取り巻く、冠動脈が膨らんで(冠動脈瘤)、心筋梗塞を起こす危険があることだ。小さな動脈瘤は10%前後、問題となる大きな動脈瘤は2,3%ぐらい?私が主治医ではなかったが、間接的に関わった死亡例は2例である。
時間がなくなったので、続きは次回に。

チューブに入った軟膏は効かない

古いネタのタイトルである。その前に、この1週間の総括をしておきたい。問題のアデノウイルス感染症(プール熱)は26名であった。予想通り、年末まで付き合うことになりそうだ。溶連菌は15名とやや減少。嘔吐を主症状の急性胃腸炎は60名で増加傾向にある。RSは2名でインフルエンザは0であった。
前々回で取り上げた番組。軟膏はチューブに入っていることが多い。チューブに圧力をかけると、軟膏が出てくる。出てくる軟膏の長さを、指の関節の長さで測る。2関節分の軟膏を、身体に塗る場面があった。軟膏はステロイド。ステロイドを処方しても、副作用を怖がって、塗らないことがある。「ステロイドを使っても、良くならないね」「すいません、怖くて使っていません」という会話がある。この状況を、「チューブに入った軟膏は効かない」と言う。つまり、チューブから出して塗らないと、当然効くはずはない。
番組では医師が、指に取り出した軟膏を、体の前面に広く塗る場面があった。患者さんには、このように直接塗って指導していると言いたげな画面。これにも驚いた。あり得ないシチュエーションである。医師が手袋もせずに、手のひら全体を使って、ステロイドをべったり塗るだろうか?それも患者さん一人一人に。清潔の問題もあるのだが、医師本人の手が大丈夫か?という問題もある。ステロイドは副作用のある薬だ。強いステロイドを自分の手に塗る。それもおそらく1日に何十人も。
塗り方の説明画面だと推測するが、画面を見ている人には、「ステロイドは安全な薬だ。医師が平気で手で塗っている」という印象を与える。報道とは、イメージを意図的に植え付ける。明らかに裏の意図がある。特殊な状況を除いて、アトピーは生命に危険はない。宗教で輸血を拒否する事と、ステロイドを使いたくないという要望は、全く違うレベルだ。
ステロイドの副作用の画像を公開し、副作用の説明をした上で、必要性を説明すべきではないのか?今回のブログで、ステロイドを云々するつもりはないが、全く科学的ではない、イメージ戦略にもうんざりしてしまった。

全国的にはインフルエンザの流行始まる。

寒い日が続いています。いよいよ12月も後半。明日(18日、日曜日)は午後3時30分から4時30分に1時間診療します。お困りの方はどうぞ。副院長は4時30分から外出予定あり。
全国的にはインフルエンザが増えてきたようだ。12月5日から11日の1週間で、発症数は5447名に急増している。愛知県が1040名でトップ、次いで宮城県の961名と続く。東京は102名と少ない。近隣では千葉が164名、神奈川が110名、埼玉が187名というところ。年明けから本格的な流行になるのだろう。
現在はアデノウイルス(プール熱)と溶連菌感染症、嘔吐を主症状とする急性胃腸炎の3つの流行が続いている。特にアデノは世田谷だけでなく、杉並や調布、三鷹などバラバラの地域で火の手が上がっている。年末までアデノには悩まされそうだ。
インフルエンザワクチンの接種はほぼ終了したのではないか?2回目の接種の方を残すのみ。在庫も少なくなった。このまま、静かに今シーズンの接種を終えることになるだろう。来週からは、最後の山登りとなる。残り2週間を、全力で登り切るつもりだ。お付き合いのほど、宜しくお願いしたい。

マスコミ報道とアレルギー

先日、NHKでアレルギーの番組を流した。除去食、減感作、食べて治す、ステロイド、遺伝的要素など色々な内容であった。突っ込み所満載の番組であった。患者さんから色々な質問が来る。あのようないい加減な番組を、公共放送で流すことは、本当に迷惑だ。
出演した医師たちの意図と、番組の伝えたい内容は、おそらく違うものなのだろう。だから、出演した医師を云々する気持ちにはなれない。昔、健康番組ででっち上げ、お手盛りの内容が社会的に問題となったことがある。番組は即刻中止となった。その中に、「ヨーグルトが花粉症に効く」というものが。1年間ヨーグルトを食べた花粉症の人を集めて、当院で撮影が行われた、結果は「効かない」という結論。「結果をそのまま流すように」と要求した。だいたい、ヨーグルトが花粉症に効くはずはない。しかし、番組では有効という結論が流された。その後、この番組のでっちあげ騒動が起こった。
それ以後、私はマスコミとの関係を一切断った。雑誌やテレビで私の名前を見て、喜んでくれる患者さんは多い。年間50件ぐらいはこなしていただろうか?今では、受付の段階でお断りである。我々の意図とは、全く別の番組になってしまう危険がある。
強い卵アレルギーの子供が入院して、強制的に卵を少量から食べさせられる場面。本人は泣きながら拒否。食べた時の重い症状を思い浮かべての事だろう。結局、食べることができて、ハッピーエンド。これって、虐待ではないのか?アレルギーがあるのは解っている。病気は病気だ。それを本人の意思に反して食べさせる。これでいいのだろうか?
「ショックを起こす危険があるので、勝手にやってはいけない。入院して行うように」と最後に取ってつけたようなコメント。揚句に、ずっと食べさせなくてはならない。「食べて治す」という科学的根拠はないとのこと。さらに、この子が半年、1年後にどうなっているのかというのが結論ではないのか。このようないい加減な番組を見て、うんざりするのは私だけだろうか?

杉並区の小学校で高濃度のセシウムを検出

専門のアレルギーの話まで、なかなか到達できない。堀之内小学校は近い。ラジウム騒ぎの続く八幡山も目と鼻の先。今年は最後まで放射能に振り回されることになった。堀之内小学校の詳細は、報道の通りだろう。この情報からは、
1)シートに付着したセシウムは、おそらく原発由来である。
2)震災直後の爆発で、東京でも高濃度の放射性物質の飛来があった。
3)放射性ヨウ素は既に消失しているので、飛来した放射能はかなり高いレベルであった。
4)当時は戸外で遊んだり、運動場で体育などはしてはならなかった。
5)未だに都内でも、セシウムなどの放射性物質は残っている可能性がある。
この5つのことが再確認された。「戸外で遊んでも問題ない」という報道の反面、外国人は即刻日本を離れ、国内でも九州や沖縄に疎開(?)された方も多かった。どちらの判断が正しかったのか?10年後の未来があるかは?の私と家内も、2週間は散歩に出かけなかった。外出したのは、桜が満開になってからであった。「安心、安心」と根拠もなく叫ぶより、正確な情報とデータがほしい。安心と判断するのは、当事者の我々ではないのか。勝手に感想を叫ぶのは危険であり、傲慢であると思うだが。時すでに遅し?
(報道記事より)
東京都杉並区の区立堀之内小学校(同区堀ノ内3丁目)で、4月上旬まで敷いていた芝生の養生シートを同区が調べたところ、1キログラム当たり9万600ベクレルの放射性セシウムが検出されたことがわかった。
 国が廃棄物処理できる目安とする「1キロ当たり8千ベクレル以下」を10倍以上上回っており、福島県郡山市の下水処理施設の汚泥(2万6400ベクレル)以上の数値だ。区は「シートは表面積が大きく、原発事故直後に広く放射性物質が付着したのだろう。放射性セシウムの濃度測定はキログラムで換算するため、シートが軽い分、高い数値が出たのではないか」とみる。
 環境省は12日夜になって「シート1キロに対し他の廃棄物1トンを混ぜて焼却すれば放射性物質は十分希釈される」と回答し、焼却処分を事実上認めた。これを受け、区は焼却する方向で検討している。

院長の暴論(絆)

恒例の今年の一文字が決まった。「絆」である。絆とは船と船を繋ぐロープだ。「家族を繋ぐ絆」「仕事で繋がる絆」「友人と繋がる絆」。人間社会は複雑に絡み合っている。良い意味でも、悪い意味でも。今年は「絆」を考えさせられる年であった。震災があり、多くの人命が失われ、原発の災害で、多くの絆が人の意志に反して失われた。反面、復興に向けて、多くの人が力を合わせているし、手を差し伸べている。海外からも、多くの支援があった。新しい絆も生まれた。命を支える絆だ。
私は高校の3年間、「絆を切る」ことを1つのテーマとして考えていた。群れの中のオスは、一度は家族、友人との絆を切らなくてはならない。「絆を切る勇気」を持つことが、生きていく上での、最低条件であると信じていた。私はそのタイミングを狙っていた。チャンスは高校を卒業する時だろう。その準備には3年近くかかった。これは変わった考えではない。育児の目的は「自立」であると書いてきた。自立とは「絆を断って、自分の足で歩く」ことではないのか?
絆を築くよりも、絆を切ることの方が勇気が必要であり、痛みを伴う。繋がれた二艘の船は、一艘が沈むと、他の一艘も沈んでしまう。「綱を切る勇気」を持つ人間が、信頼できる人間である。この40年以上前の、私の信念は今も私の心の中にある。人生は色々な出来事がある。私は「絆を切る勇気」を持つために、多くの労力と時間を費やしてきた。今の若い世代(年を取った証拠だ!)が物足りないのは、「絆を築くのが下手」というより、「絆を切る勇気がない」からではないのか?切る勇気がないから、絆を築くのが怖い。その意味で、私は自立できていないのだと思う。顔も知らない人とネットを通じて関係を持つのは、切るのが簡単で、痛みを伴わないからだ。
ユーロ圏を見ると、ギリシャやイタリアの問題。絆が太くなり過ぎて、切るに切れない状況である。TPPも新たな絆の構築である。復興税をどうするか?という議論も新たな絆を構築する議論だ。
絆という言葉は響きがいい。温かい言葉と感じる。多くの人が、手を結んだ状態。心地よい言葉だ。ひねくれ者の私は、全く逆の気持ちになる。絆という言葉で連想するのは、「絆を断ち切る勇気」だ。二艘の船がともに沈む事もある。私の考えは間違っているのだろうか?

アデノ警報

今日は6時前に診療が終わった。人数的には予想の範囲であったが、検査が多く、時間がかかった。先週、「アデノの流行」というタイトルでブログを書いた。注意報から警報になった?別名プール熱、咽頭結膜熱とも呼ぶ。高熱と鼻づまりを主症状とする。潜伏期は長く、5日から11日ぐらいと幅がある。登校許可書が必要な病気。現在は、アデノウイルス3型だけでなく、3型以外も流行していると思う。年末にかけて要注意の病気だ
この1週間のデータを見るとアデノ(咽頭結膜熱)は24名、溶連菌感染症が20名、感染性胃腸炎が47名であった。RSはわずか2名、インフルエンザは0。溶連菌は小学生に多く、アデノは幼稚園世代に多い。胃腸炎は1歳から小学校の低学年に集中している。
前のブログでも書いたが、年末としては例年に比べて静かである。クリスマス前後から年末にかけて、アデノウイルスと嘔吐を主症状とする感染性胃腸炎がテーマになるのだろう。

日曜診療

本当に寒い。明日(11日、日曜日)は3時30分から4時30分まで診療します。お困りの方はどうぞ。家内は4時半から用事あり。
色々なイベントがあるためか、これからの1週間は少しノンビリできる(はず)。今年最後の予防接種期間となるだろう。山場は23日から25日の飛び石連休である。23日(天皇誕生日)は午前中、25日(日曜日)は夕方の診療となる。24日も忙しいだろう。とことんお付き合いするつもりなので、宜しくお願いしたい。
嘔吐を主症状とする胃腸炎が流行している。ノロという噂もあるが、確認はできていない。溶連菌とアデノウイルス感染の流行は続いている。クリスマス前には幼稚園も小学校も、冬休みとなる。来週で終了の幼稚園も。集団生活が終わると、流行も終息する。保育園は年末ぎりぎりまで営業?インフルエンザは一旦姿を消した。このまま静かに年を越したいと願っている。今年は色々な事があった。

豚汁

昨日の午後から、本当に冷たい雨が降っている。朝の気温は4度で、最高は8度の予報。夜の散歩も辛い季節となった。予防接種のため、三女とカイが帰省している。一昨日の夜、家内と散歩に出た。最近は忙しく、散歩も10時近くからになる。
散歩は買い出しも兼ねる。三女の好きな豚汁を作ろうと意見が一致。材料を買ってきた。昨日の朝、豚汁の下ごしらえをした。サトイモとごぼうの皮むきは私の役目。皮むきといっても、ピーラを使う。何でも手抜き?ニンジンや大根、コンニャクなどは家内に任せ、味付けは三女の役目。昨日の昼も夜も、そして今日の昼も食べることができそうだ。この季節はナベもいいが、豚汁は身体が温まる。
低い気温と冷たい雨。心も寒い1日になるだろう。身体の動きも鈍い。事故に気を付けてほしい。今日も1日頑張ろう(と自分に言い聞かせている)。

資本主義と民主主義

このブログで難しい話や、理屈っぽい話を書くつもりはない。また、私の頭も知識も、そのレベルではない。簡単な話だ。
今年の日本を含めた世界経済は、大きな転換期を迎えている。お金の価値が、大きく変動している。多くの国が、経済的破綻の危機にある。当然、日本も同じだ。日本は民主主義国家であり、資本主義国家でもある。国民の民意を反映した政治が民衆主義であり、経済と労働、物の生産が資本主義の基本である。
この1年で明確になったことは、民主主義と資本主義の乖離ではなかったのか。民意を反映した民主主義が、資本主義と相いれなくなってしまったのではないか?両立できなくなったことに、今年の世界の混乱の根源があると思う。
この乖離はさらに大きくなっていくのではないか?グダグダと書くつもりはないが、この1年の、世界的な変動の根源だろう。以前にも書いたが、ネット社会がもたらした、いくつかの政権交代もあった。年末になると、この1年を考えてしまう。本当に大きな変動の1年であった。これは地殻変動の序章に過ぎないのかもしれない。大きな渦の巻きこまれないことを願っている。

明治ステップと放射性セシウム

この話題を取り上げるのは、いささか気が重い。明治ステップというフォローアップミルクから、キロあたり22から32ベクレルの、放射性セシウム134、137が検出された。この原末は震災直後に、埼玉の春日部市で製造されたものであり、熱風で乾燥粉末にする過程で、福島原発から大気中に放出されたセシウムに汚染されたと考えられている。
1)原乳そのものは北海道と外国産であり、タイミングから考えても、原乳の汚染が原因とは考えにくい。
2)爆発直後に埼玉県でも、放射性物質が高濃度で浮遊していた可能性が高い。
3)外気を使った熱風処理が原因の可能性が高い。
この3点は、おそらく間違いないだろう。問題は、
1)セシウムだけの汚染なのか?
2)明治で製造されている普通ミルクの「ほほえみ」や、アレルギー用ミルクの「ミルフィー」は大丈夫なのか?
3)同時期に他社で製造されたミルクは大丈夫なのか?
4)安全基準のキロあたり200ベクレル以下であるから、安全と言えるのか?
この4つの問題点が残る。セシウムだけの汚染という訳にはいかないはず。他種のミルク、他社のミルクも確認すべきだ。3月中旬に原末製造されたミルクの、放射線量を測定していなかったこと自体が不思議でならない。
フォローアップミルクは離乳期以降のミルクであり、体重当たりの接種量は、普通ミルクよりも少ない。しかし、大人の体重当たりの水分接種量に比べると遥かに多い。「お湯で薄めて飲むから安全」とは言えない。回収は当然の処置と思う。爆発の情報を、的確に開示し、大気汚染の啓蒙をしていたならば、防ぐことができた事例だと思う。
「飲んでしまった子供たちに対する、将来的な影響」については、正直のところ解らない。この問いの答えを出すことのできる人はいないのではないか?

アデノの流行

今日は曇りから、冷たい雨になるのだろう。一昨日(日曜日)のインフルエンザワクチンの接種は、全く問題なく終了した。子供での接種量が増えたこともあって、接種した後の痛みや腫れが強い傾向がある。2回目の接種を見合わせる、接種量を減らす、ワクチンの種類を変えるという3つの方法で対応している。腫れが非常に強い場合には見合わせることをお薦めしている。
現状ではチメロサールフリーの2種類のワクチンが手元にあり、何とか対応できている。インフルエンザの本格的な流行は、おそらく1月下旬になるのではないか?
嘔吐を主症状とする胃腸炎が増えてきた。ロタは2名である。RSも2名で、流行はない。小学生で溶連菌が増えている。溶連菌感染症とは溶連菌がノドについて起こる病気。「ノドが痛い」「熱が出た」「頭が痛い」「お腹が痛い」「気持ちが悪い」が主な症状である。ハナやセキはない。
気になるのがアデノウィルス感染の増加である。別名咽頭結膜熱、プール熱という。高熱から始まって、鼻がつまってくる。高熱が3日は続く、重い病気の1つだ。年末にかけて、アデノには注意が必要だろう。

院長の独り言(グルパール19S) 

「茶のしずく」石鹸でアレルギー症状を起こすことが、大きな話題となった。アレルギーの原因がグルパール19Sという成分と考えられている。グルパールは化粧品の成分として認可された蛋白である。
乱暴な言い方をすれば、小麦を水の中でクチャクチャしていると、溶けない成分が残る。これがグルテンである。このグルテンを焼いたものが麩であり、小麦アレルギーの方は、食べるとショックを起こすことがある。「麩でアナフィラキシーを起こしたーー」という論文を書いた記憶がある。
グルテンを加水分解したものがグルパール19Sという成分である。この成分が皮膚につくと、小麦アレルギーの方はアレルギー症状を起こし、使い続けることによって、小麦アレルギーを発症することもあるだろう。グルパール19Sは化粧品に使われていたはず。アレルギー症状が見落とされていただけなのか、茶のしずくの小麦成分が特殊だったのかは、今後の検討課題ではないだろうか?
では、牛乳石鹸はアレルギーを起こさないのだろうか?潤い成分に牛乳が使われている。以前に、牛乳成分の入った入浴剤でアレルギー症状を呈した症例があった。牛乳石鹸に使われているのは、乳脂肪分である。アレルギーを起こすのは蛋白であり、脂肪はアレルギーを起こさない。しかし、乳脂肪に全く蛋白は含まれていないのだろうか?もしも、含まれているならば、茶のしずく以上の騒動になるはずだ。私は入浴剤事件以来、牛乳石鹸について気を配ってきた。牛乳石鹸でアレルギーを疑われた症例は経験していない。
ここで、全く違う話となる。世田谷での放射能騒動は、原因がラジウムであった。では、ラジウム温泉はどうなのか?地方の温泉い行くと、「ストロンチウムを含み、身体に良い」という看板も見かける。実測する必要性があり、身体に対する影響を実証する必要がある?

雨の音

(何度も書いているが)明日(4日、日曜日)は2時から3時までが診療、3時から6時までがインフルエンザワクチンの接種時間となる。4時半から6時がお薦めの時間。この3日の気温の低下と雨の影響で、明日は混雑する可能性がある。本当は今日がお薦めなのだが、気温が低過ぎる?
今朝は雨の音で目が覚めた。そこに地震。今、朝食の用意ができた。先週のインフルエンザの患者数は、全国ベースで1300を超えた。宮城県がトップになり、沖縄や愛知も依然多い。東京はは30名ぐらいだが、近隣の保育園でインフルエンザの小流行(5,6名)がある。A香港型と推測される。年末に向け、少しずつ増加していくのだろう。
昨日、年末のお知らせを掲載した。23日、29日、30日は午前中は診療する予定。開業して22回目の年末を迎える。22年間、30日まで仕事をし、4日から仕事を始める。バブルの頃は長期の冬休みがステイタス。時代は流れて、元旦からオープンする店もあり、テパートやスーパーも2日には仕事始めになった。個人的には年末の仕事仲間が多いことは嬉しい。仕事はそうでなくては、と思うのはひねくれ者の感想?
28日が仕事納め。保育園も28日まで。30日までに病気に決着をつけ、無事にお正月を迎えていただくのが、私と家内の役目だ。その前に、まず明日の診療とワクチン接種を乗り切らなくてはならない。

平成23年度年末年始のお知らせ

年末年始の診療は以下の通りです。

12月23日(金・祝)…午前診療のみ(受付は11時半まで)
12月29日(木)…午前診療のみ(受付は11時半まで)
12月30日(金)…午前診療のみ(受付は11時半まで)

12月31日(土)~1月3日(火)…休診

1月8日(日)…PM3時~PM5時診療

1月11日(水)・12日(木)…臨時休診

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12月4日はインフルエンザワクチンの接種日

今日から12月。初日から寒い1日であった。朝方の雨の影響もあって、静かな診療となった。骨休め?週末も寒くて、天気もすっきりしないようだ。
12月の山場は23日から25日の、土曜日を挟んだ飛び石連休である。流石に23日(祝日)の午前中は診療する予定である。そうしないと24日の仕事が終わらなくなる?
12月4日(日曜日)は2時から3時が診療、3時から6時までがインフルエンザワクチンの接種時間となる。日曜日に4回の接種日を計画したが、これが最後の接種日となる。4時半から6時がお薦め?ワクチンも残り少なくなった。13歳未満は2回の接種であり、接種量の増加の影響で、ワクチンが足りるのか?正確な計算ができない。
仕事は楽しいか?と問われれば「楽しい」。きついか?と言われれば「きつい」。人生とは「寝て、食べて、仕事をする事だ」と小学校の頃から宣言していた。即物的な考えである。これは正しいのではないか?ロマンチックに言うならば、「安心を求める旅」だ。精神的な考えである。食べることができる安心もあり、老後の安心もある。安心を求めて就職するのであり、勉強するのかもしれない。「安心がどこに存在するのか?」が解らなくなったのが、現代社会かもしれない。またまた、訳のわからないことを書いてしまった。
以前から宣言しているように、教えられることは嫌いだ。教えることはもっと嫌いである。教室にいると、ぬるま湯につかって、居眠りをしている気分になる。この感覚が嫌いだ。知識欲と向上心が欠落しているとも言える。実践は好きだ。経験ほど勉強になるものはない。机上の学問より、はるかに面白い。仕事は戦争である。戦場で戦う人間は「実践的であり、実際的である」と私は信じている。ここに生き甲斐がある?