恩知らず

これは中島みゆきの歌のタイトルである。「人から受けた恩は石に刻め」という格言も。昨日、友人と「人から受けた恩」の話になった。一般的に言えば、人から受けた恩は忘れたり、自分では過小評価して、忘却の彼方にと、私は思っていた。だから、石に刻むのである?「普通、受けた恩義は、絶対に忘れないよ」と言われて、「それはない」と反論。
「恩を忘れたら損をするから」と言われて、なるほどと思った。恩を感じることは、相手に感謝する気持ちを持つ。当然、それは相手に伝わる。そうすると、相手はもっと親身に色々な事をやろうという気持ちになる。
逆に、人に恩を売る(という表現は悪いが)と、「これもあれもしてやったのに」と、やった本人は自分の中で過大評価する。感謝されないと、相手を恨む。これも意味のないことで、お互いのマイナスになる。「人にかけた恩義は忘れよ」とか、「かけた情けは水に流せ」とは、的を得た表現である。
恩を仇で返すのは論外。周りからも相手にされなくなる。孤立して、負のスパイラルに入る。しかし、「恩を仇で返す」「恩を感じることができない」病気もある。
恩という古い言葉で始まった議論は、なかなか面白いものがあった。私は受けた恩は忘れない。恩は当然石に、いや心に刻む物だと思っている。