院長の暴言(父親の育休)

政治の話題を書くつもりはない。今回の夫の育休宣言は、単なるパフォーマンスであり、売名行為そのものである。育休という言葉の悪用であり、言語道断。父親の育休は、経済的な背景があって、基本的にはやむを得ず取得するものだ。男性の育児参加が賞賛される時代になったが、私は男性の育児は推奨しない。先日のNHKの「ママたちが非常事態」という番組にもあったが、ママが非常事態であって、決して父が非常事態であるわけではない。
30年以上前の話だが、「男性の育休」をとったと、ある雑誌に取り上げられた男性がいた。私の中学校からの友人である。彼の性格と職業を知っていたので、別に違和感は感じなかった。「何していたの?」と聞いたことがある。0歳児なので、ベビカーで毎日散歩。時にはビールを片手に、公園に出かけていたとのこと。ミルクは作っていたらしい。私の感想は「男性の育児は無理だな」であった。何が欠けているか?愛情と責任感である。彼の出世欲のなさや人の目を気にしない考えは、当時はとても斬新であり、賞賛に値すると思っていた。
子どもの対する愛情や役割は、母親と父親では違う。母親の優先順位の1位は子どもであり、父親は仕事が1位となる。私も仕事が優先の父親であった。「経済的に支える」のが自分の役割だと思っていた。「父親は外で働き、母親は家庭を守る」という、古い考えに捕らわれていた?時は流れ、女性の社会で活躍する時代に。逆に男性は、労働のアウトソーシングが進んで、何だか影が薄くなった。介護にしても、保育にしても、医療にしても、女性が活躍する仕事。社会は女性を必要とするようになった。成熟した社会は、女性に負担を強いる社会だ。
そこで、「男性も育児参加を」というかけ声が大きくなった。お母さんのサポート役として、父親が活躍するのは大賛成。しかし、お母さんの代役は勤まるはずもない。あくまでもサポート役だ。「0歳から3歳までの子どもを、父親が育休を取って1年育てた」子どもの成長と母親が育てた子どもの成長を、20年以上にわたって追跡調査する必要がある。この分野は日本ではタブー視されるだろうが。
待機児童の問題はある。(保育園に預けることが出来るなら)父親が24時間面倒を見るより、保育園に預ける方が、良い結果を生むのではと私は勝手に思っている。ママたちのイライラの根底に、この「母と父の問題」が横たわっているのではないか?今回の育休の悪用は、売名行為という仕事上の保身を優先した、レベルの低いパフォーマンスであった。